NHKの「ひるまえほっと」内で、女優・作家である中江有里さんが紹介した本を掲載。
番組内のコメントや私のコメントを添えて掲載しています。
番組コーナー紹介文
月に一度のブックレビューです。案内人は女優で作家の中江有里さん。年間300冊の本を読む中江さんが、幅広いジャンルからご紹介。あなたも夢中になれる1冊に出会えますよ!
グラフィック版アンネの日記:アンネ・フランク
中江さん:
タイトルを知っていても読んだことがないって人にもおすすめ。また挫折した方にも。絵がとても分かりやすい。パッと見て気づくものもあります。精神的に追い詰められている様子など、グラフィックならではの表現があります。
■内容
隠れ家での2年間の雑居生活。
異常な環境で思春期を迎えた13歳の少女の不安、恐れ、怒り、愛を書きつづった「アンネの日記」。500ページ近い大著を、アンネ・フランク財団監修のもと、150ページのグラフィック版で刊行。 ━Amazonより
二枚腰のすすめー鷲田清一の人生案内:鷲田清一
中江さん:
ひとつひとつの回答に鷲田さんの哲学・考えというのが、よく表れていて身に沁みててよく解る。
(番組内ではいくつかのお悩みとそれに対する鷲田さんの回答が紹介されました)
中江さん:
今、感染症という中で、一人で悩みを抱えてしまっている方が多いと思うんです。(この本は)悩みを解決するだけじゃなくて、その後どう生きて行くかというところまで指南してくれてるなっていうのがとても良いと感じました。
■内容
弱さを強さへ裏返す!読売新聞の人気連載「人生案内」から名問答を厳選。回答を裏打ちする人生作法を「二枚腰のすすめ」として新たに書き下ろし。さらに付録として、自身の二枚腰の人生を描いた、写真満載の自筆年譜と、全著書リストを収載。━━━「BOOKデータベース」より
サキの忘れ物:津村記久子
中江さん:
表題作は非常に静かで地味なお話ではあるんですけど、自分の人生って選び取っているんだなって実感させてくれるしみじみとした話。
(他にももう二編、紹介されていました)
中江さん:
日常から非日常へ飛び出していくっていう絶妙な短編集。
■内容
見守っている。あなたがわたしの存在を信じている限り――。ある日、千春はバイト先の喫茶店で客が忘れていった一冊の本を手にする。それは誰からもまともに取り合ってもらえなかった彼女がはじめて読み通した本となった。十年後、書店員となった千春の前に現れたのは。人生は、ほんとうにちいさなことをきっかけに動きだす。たやすくない日々に宿る僥倖のような、まなざしあたたかな短篇集。━Amazonより
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<感想>
今月は「孤独に親しむ」というテーマだったそうです。「本は孤独を楽しむものだ」とおっしゃった中江さん。先日、お母様を亡くされたということをツイッターで知り、心配していたのですが、いつも通りの中江さんのお姿が拝見できてよかったです。身内に不幸があったことは放送で語られませんでしたが、今回のテーマはきっと今の中江さんの心の中にあるものなんだと感じました。