うずまきぐ~るぐる 

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【ひるまえほっと・中江有里のブックレビュー】2020年7月27日放送分

 

NHKの「ひるまえほっと」内で、女優・作家である中江有里さんが紹介した本を掲載。

番組内のコメントや私のコメントを添えて掲載しています。

 

番組コーナー紹介文

月に一度のブックレビューです。案内人は女優で作家の中江有里さん。年間300冊の本を読む中江さんが、幅広いジャンルからご紹介。あなたも夢中になれる1冊に出会えますよ!

 

 

 

 

 

仕事本:左右社

 

中江さん:

著名人だけでなく、一般人の方に町中で「日記書きませんか~」って感じで声をかけたものも含まれている。

 

━━番組内ではコロナ後のゴミ清掃員さんの話を取り上げる。そこには今のゴミ回収の怖さが綴られている。

 

中江さん:

感染リスクと言えば医療従事者って言うのがすぐに思いつくんですけれども、実際、ゴミ収集でのリスクもある。なかなか想像が出来なかった。

 

これらの日記は、あとから振り返って書いているのではなく、その時の感情をそのまま生でぶつけている。多種多様の人々が書いているので、その状態が良く解る。

 

 ■内容

仕事、終わり〜。今日のお風呂は、登別温泉風かな別府温泉風かな。なんていう、ついこの間までのおだやかな日常は、コロナウイルスによって一変させられました。仕事がなくなったり、やり方が変わったり、突然忙しくなったり。ほかの人の仕事が気になりはじめました。この危機、どうやって乗り越えるんだろう? 緊急事態宣言が発せられた日、左右社編集部はすぐさま、仕事をテーマにした本をつくるべく、七七人のさまざまな職業の人たちに、四月の日記を書いてもらうようお願いしました。それを構成したのが本書です。 有名な人も無名な人も、二〇代も八〇代も、命の危険を感じながら治療する医者も、風評に悩まされるタクシー運転手もいます。日記を読むうちに、これまで職業名でしか認識していなかった人も、ひとりひとりの素顔が見えてきました。翻ってみれば、納豆を食べる幸せひとつとっても、どれだけの人の仕事でなりたっているか。 ひとつの仕事は、誰かの生活につながり、その生活がまた別の人の仕事を支えている。本書は仕事辞典であると同時に、緊急事態宣言後の記録であり、働く人のパワーワードが心に刺さる文学作品でもあります。 ━出版社コメントより

 

緊急事態宣言後に出版されたそう。かなりのスピードで出来た本なんですねぇ。ステイホームの中、世間の皆さんが、何に不安を覚え、どのように日々過ごしていたのかが見える1冊ですね。立場や環境が違う人々から見えてくものとは・・・興味深いです。
 
 

 

 

 

 

あとを継ぐひと:田中兆子

あとを継ぐひと

あとを継ぐひと

  • 作者:田中 兆子
  • 発売日: 2020/04/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 中江さん:

跡継ぎとか、後継者問題とかって、職業そのものの衰退であったり、文化が失われてしまうんではないかとか、色々考えてしまうんですけれども....。本書では様々な形の後を継ぐってことが書かれていて、共感するってところがあるんじゃないかと。

 

「好きな仕事をしていいよね」って人から言われたりするんですけどね、実は仕事って本気になればなるほど、大変なことって・・・。仕事って99%は大変なことで、1%の喜びのためにやってるなって、本当共感しかない。

 

■内容 

下町の駄菓子工場の女社長・万純(30)は、新事業もうまくいかず、恋人もおらず、愚痴を言えるのは幼なじみのマイナーサッカー選手の翔太(28)だけ。母から結婚を急かされるなか、翔太からプロポーズをされるが(「女社長の結婚」)。トランスジェンダー(MtF)の範之(27)は、実家の老舗旅館に戻って仲居の修業中。しかし女性の格好をする範之を、母である女将がなかなか認めてくれず(「若女将になりたい!」)。障碍者を多く雇用する会社に中途入社した翼(25)。同じ部署の障碍をもつ伊藤さんとどうコミュニケーションを取ってよいかわからなかったが(「わが社のマニュアル」)。働き方、暮らし方、生き方に惑う現代人に贈る、6つの“あと継ぎ”物語。━━━「BOOKデータベース」より

 

 仕事は「99%は大変なことで、1%の喜びのため」そうなんですよねぇ。その1%の成功体験があると、その後なんとか頑張ろうという気持ちになれるんですけどね。そこに行くまでの道のりも結構険しかったりで。田中兆子さん、中江さんもおっしゃっていましたが、毎度作風がガラッと変わるので、新刊が出るたびに、今回はどんな作品を書かれているのか楽しみになっています。「あとを継ぐひと」はハートウォーミング系だそうですよ。
 

 

 

 

 

誤作動する脳:樋口直美

誤作動する脳 (シリーズ ケアをひらく)

誤作動する脳 (シリーズ ケアをひらく)

  • 作者:樋口 直美
  • 発売日: 2020/03/02
  • メディア: 単行本
 

 

 中江さん:

著者は50代で発症したけど、異変は30代からあったそう。このころは鬱病と診断されていた。この病気は人によって多種多様で解りにくい。本書は、当事者ならではエピソードがたくさんあった。

 

━番組内ではそのエピソードなどを紹介。

 

中江さん:

私も書き手なのでよく解るんですけど、本を一冊書くって、とてもエネルギーがいるんですよね。それをやり遂げた樋口さん。大変な仕事だなと思いました。

 

━脳の誤作動、樋口さんが抱える症状をいくつか紹介。例えば、夕方に流れる音楽の放送が全く違う時間に聞こえてくるなど。

 

中江さん:

当事者じゃなきゃ分からないこと、その患者を理解するには、こういう情報は知っておいた方がいいなってことも思いました。

 

■内容

「時間という一本のロープにたくさんの写真がぶら下がっている。それをたぐり寄せて思い出をつかもうとしても、私にはそのロープがない」ケアの拠り所となるのは、体験した世界を正確に表現したこうした言葉ではないでしょうか。本書は、「レビー小体型認知症」と診断された女性が、幻視、幻臭、幻聴など五感の変調を抱えながら達成した圧倒的な当事者研究です。━Amazonより

 

「レビー小体型認知症」は、最近よく聞かれるようになりましたよね。番組内で紹介された症状だけでも、怖いな・・・と思いました。自己診断として知っておくと良さそうな貴重な症状の話など、読んでおきたいところです。
 

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<感想>

今月は災害等で、このコーナーの放送がのびのびになっていて、待ちに待ったという感じです。中止になるかと思いきや、中江さんのツイッターで予告があり嬉しかったです。

今月は「仕事」に通じる3冊。「みなさん今回のコロナで仕事について切実にお考えになったんじゃないかな?」と中江さんが最後に問いかけられていましたが、まさに働き方や生活全般、この半年色々考えさせられました。「仕事本」はリアルタイムの話。仕事を失った方、仕事を変えた方などの声を聞きながら、自分の生活と照らし合わせて読んでみたいと思いました。

 

 

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