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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付11月場所(2023年11月30日)

 

 

中瀬ゆかりのエンタメ番付11月場所のまとめです。

 

東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!

 

 

 

 

 

 

【関脇】エンドロール:叶井俊太郎

これは貴重な一冊!中瀬さんも志麻子さんも参加しています。

まずは叶井さんの経歴

1967年東京都生まれ。フランス映画『アメリ』のバイヤーとして知られ、『いかレスラー』『日本以外全部沈没』などの企画・プロデューサーとして日本映画界の発展に貢献。現在は、映画配給レーベル・エクストリームの宣伝プロデューサーを務める。2009年9月に漫画家・倉田真由美と入籍。22年6月、膵臓がんで余命半年の告知を受けるが、23年10月現在、笑いながら存命中(Amazonより)

叶井さんの対談相手として選ばれた人たちは

対談相⼿は、鈴⽊敏夫、奥⼭和由、Kダブシャイン、ロッキン・ジェリービーン、樋⼝毅宏、柳下毅⼀郎、宇川直宏、中原昌也、江⼾⽊純、河崎実、清⽔崇、豊島圭介といった、叶井をよく知る映画監督、⼩説家、評論家、デザイナーなどに加え、妻・倉⽥真由美との出会いにかかわった編集者・中瀬ゆかり、作家・岩井志⿇⼦、中村うさぎといった⼥傑たちまで、実にさまざまです。(Amazonより)

本作は末期がん患者との対談本として前代未聞の企画。

 

中瀬さん:

金井さん独特な処世術や、90年代サブカル映画界隈のハチャメチャなエピソードが、爆笑とともに語り尽くされている。ひとりの映画人として業界冒険譚として存分に味わえる。

 

余命宣告された叶井君が自分で企画して、自分で編集者として動いた。対談相手に「もし、余命半年と宣告されたらどうする?」という質問場面が必ずあるんですけど、みなさんの回答が15人いたら15人違うんですね。末期がん患者を相手に自らの余命に思いを巡らせるという、厳かでスリリングな展開が注目の一冊。私と志麻子さんも鼎談に参加。もう20年以上叶井君とのお付き合いで、あれこれ語って、私たちの死生観も話しています。

 

ものすごく内容が濃く作られていますので、ぜひ、お買い求めください。

 

―――実際、お話していかがでしたか?

 

中瀬さん:

あまりにもあっけらかんと叶井君が「もう長くないからさ」ってところから入っていって、でも、爆笑の鼎談になったんですよ。それはやはり彼の人間力だと思っています。

 

志麻子さん:

人の死って2つあるじゃないですか。肉体の死と、みんなから忘れ去られる死。私たちは叶井君を絶対死なせない。私たちが生きている限り死なせないです!

 

 

 

 

今回は叶井さんに特別にインタビュー合わせて紹介

 

叶井さん:

5時に夢中!のみなさん、こんにちは。叶井俊太郎です。

 

―――対談集「エンドロール」の見どころを伺うと....

 

叶井さん:

末期がんのステージ4の人が対談するのは珍しいので、そこは画期的なんじゃなですか。それぞれの分野で、個性的な人たちが多いので、そういう人たちの昔の話とか、面白いんじゃないですかね。

 

―――仕事面である変化が?

 

叶井さん:

仕事がはかどるようになった。仕事関係の人たちが、幾ばくもないってことが分っているので、「もう死んじゃうから仕事やるよ」って。今、仕事は全部うまくいく、そこは末期がんになって良かったこと。

 

―――今回「エンドロール」が関脇にノミネートされました。

 

叶井さん:

横綱だったらもっといいのに。残念ですよ。自分(中瀬さん)も出ているのに。しかも俺がん患者なんだから、そこは踏まえてさ、1位にしないと駄目だよね。まあ、ありがたいことですよ。紹介してくれるだけでも。

 

中瀬さん:

らしね~。滅茶苦茶モテる男だからね。

 

次は大関👇

 

 

 

 

【大関】ともぐい:河﨑秋子

  壮絶で怖い場面も多そうだけど、絶対面白そう!

ともぐい

ともぐい

Amazon

 

内容

舞台は明治時代後期の北海道。たった一人で山中に暮らし、山の王者である熊に挑み続ける男・熊爪の物語。「命とはなんなのか?生きるとはなんなのか?」

 

中瀬さん:

今、乗りに乗っている河﨑暁子さんの最新作。

 

注目ポイント➡熊との死闘、獣以上に怖い人間。

 

山や獣の骨太な息づかいと、それに揺らぐ人間の繊細な姿を表現。この上なく見事な作品。滅茶苦茶怖いし、滅茶苦茶面白い。最高に私、エキサイトして読みました。特に、熊と対峙した死闘の場面が、凄くリアル。圧倒的な描写でページをめくる手が止まらないほどの勢いが感じられた。

 

河﨑さん、色々動物のことを書いて来た人で、自然を書かせると超一流の作家。北海道の厳しい冬や、獣たちの鳴き声や臭いまで伝わってくるような文章で圧倒されます。

 

目を背けたくなるほどの描写が続くけど、やめられない、止められないの連続。熊問題が問われている今、生きるってことはなにか?ある意味、獣以上に人間同士の難しさとか、人間が生きるってことについての残酷さとか強さとか、いろんなこと考える、この秋絶対に読んでもらいたい一冊。

 

いよいよ横綱👇

 

 

 

 

【横綱】映画:ティル

Universal Pictures Japan

 

内容

舞台は1955年、アメリカ・イリノイ州シカゴ。エメットは白人女性に口笛を吹いたことで、白人たちの怒りを買う。その後、白人集団に拉致。変わり果てた姿で発見されたエメット。息子を殺されたメイミーは事件の陰惨さを訴えるべく大胆な行動へ。彼女の姿は人々に勇気を与え、社会の原動力に。自由を求め、世界を変えたひとりの母親の実話をもとにした物語。

 
注目ポイント➡母・メイミー役、ダニエル・デットワイラーの演技。

 

中瀬さん:

本当にすごい圧巻の演技。死に面したときの泣き声がすごく印象的。絶望からある種の強さを持って立ち上がっていくメイミーの力強さを見事に演じ切っている。力強さと繊細さ、この演技の幅に心打たれました。

 

実話なのでこんなことがあったのかと、ちょっとショッキング場面が続く。当時の黒人差別をそのまま出している作品なので、目を背けたくなる部分もたくさんある。未だ残り続ける人種差別を改めて認識していただける作品。本当に素晴らしい傑作でした。

 

 

 

後記

今月から注目ポイントが入ったり、MCがあらすじなどを先に読み上げたりと、エンタメ番付もちょこっとバージョンアップしましたね。それはともかく、今月は重厚感がある作品が集まりました。特に「エンドロール」はとても気になりますし、「ともぐい」は新聞広告でも大々的宣伝されていて、大変注目されているみたいですよ。熊の話は怖いものが多いので、こちらも覚悟して読もうと思います。あっという間に、来月は今年最後のエンタメ番付。毎年のことながら早いですね~。それでは、また来月!

 

2023年12月場所はこちら

www.readingkbird.com

 

★垣花さんのラジオ番組・ニッポン放送:あなたとハッピーでも、中瀬さんはブックソムリエとして本を紹介しています。そちらの情報は、こちらに掲載しています。よろしかったら覗いてみてください(^^)