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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付GW場所(2023年4月27日)

 

 

中瀬ゆかりのエンタメ番付GW場所をまとめています。

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東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!

 

【関脇】母と言う呪縛 娘という牢獄:齊藤彩

 内容

深夜3時42分。母を殺した娘は、ツイッターに、「モンスターを倒した。これで一安心だ。」と投稿した。18文字の投稿は、その意味するところを誰にも悟られないまま、放置されていた。2018年3月10日、土曜日の昼下がり。滋賀県、琵琶湖の南側の野洲川南流河川敷で、両手、両足、頭部のない、体幹部だけの人の遺体が発見された。遺体は激しく腐敗して悪臭を放っており、多数のトンビが群がっているところを、通りかかった住民が目に止めたのである。滋賀県警守山署が身元の特定にあたったが、遺体の損傷が激しく、捜査は難航した。周辺の聞き込みを進めるうち、最近になってその姿が見えなくなっている女性がいることが判明し、家族とのDNA鑑定から、ようやく身元が判明した――。殺人事件の背景にある母娘の相克に迫った第一級のノンフィクション。(Amazonより一部抜粋)

 

中瀬さん:

実際の殺人事件を書いたノンフィクション。最近姿が見えなくなった58歳の女性と一緒に暮らす娘を逮捕。母と娘の間になにがあったのか、このノンフィクション作家が犯人である娘と膨大な量の往復書簡を交わすことによって紡ぎだした書籍。母と娘のLineのやり取りとかがものすごく生々しい。教育モンスターである母親がどれだけ娘に対しての仕打ちがすごかったかが出て来る。

 

すごくこれ話題になっていて、SNSでもバズっていたし、出版界でも話題になっていたんですけど、私、買ったまま怖くて読めなかった。私も教育ママに育てられたっていうことがあったんで、ちょっと読むのはキツイなって思って置いてあったんですけど、あまりにも話題になっているんで、ちょっと読んでみたら、めちゃくちゃ面白くて、ホラー映画や、ホラー小説真っ青っていうホラーな内容。この娘の気持ちのほうにグイグイ行くと同時に、殺された母親と同じ年だったので、そっちの気持ちにも…自分の気持ちが揺れながら。あと、父親と言う存在(別居している)が出て来るんですけど、家族とは何かとか、親子とは何かなど、凄く深く考えて読みました。

 

 

 

【大関】おやじはニーチェ:高橋秀実

内容

突然怒り、取り繕い、身近なことを忘れる。変わっていく認知症の父に、60男は戸惑うが、周囲の人の助けも借りて、新しい環境に向き合っていく。結局、おやじはおやじなんだ。時に父と笑い合いながら、亡くなるまでの日々を過ごす。「健忘があるから、幸福も希望もあるのだ」という哲学者ニーチェの至言に背中を押されながら。(Amazonより)

 

中瀬さん:

高橋さんはテレビ制作会社を経てノンフィクション作家になった方。お父さんが認知症になった、それをお母さんが隠して二人で暮らしていた。お母さんが亡くなり、高橋さんと暮らすことになったお父さん。そこで認知症であることが分かって、高橋さんが介護することになった。

 

お父さんの発言を古今東西の哲学をもとに読み解くことによって、全く違って見えて来るという、認知症に新たな角度から光を当てている。ちょっと吹き出すようなお父さんと会話を、高橋さんがすごく丁寧に記録されている。

 

認知症って90以上の人の半数はなるから、逆に90でなってない人の方が異状なんじゃないかって言葉が聞かれていて、我々も他人事じゃない。これから介護する人、今している人の読み方次第、角度の当て方次第でこういう風にも感じられるよ、っていう介護エッセイになっている。本当に素晴らしい1冊です。ぜひ、お読みください。

 

 

 

 

【横綱】映画:TAR/ター

内容

世界最高峰のオーケストラの一つドイツのベルリン・フィルで、女性としてはじめて主席指揮者に任命されたリディア・ター。名声を守り続けるための重圧と、何者かに仕掛けられた陰謀によって、少しずつ彼女の心の闇が暴かれていく。

 

中瀬さん:

アカデミー賞は残念ながら取れなかったんですけど、他の映画の賞はたくさん取っている。今、すごく注目されている映画。どんどん追い詰められていくサイコスリラー。

 

とにかくケイト・ブランシェットの演技がホントにすさまじく、鬼気迫るものがある。指揮ぶりたるや、絶対こういう人いるよねってくらいのリアリティと、追い詰められていく感じとかも。最初の40分くらいまでは少しゆっくりした展開ですが、後半1時間は、一気にいって、最後のひとコマは一瞬パッと出る画面があるんですけど、ホントにこの鳥肌ぶりは、今年観た中でのベスト級でした。ドワーーーとして、バッと終わる。もう何日も引きずります。そういう映画です。これから公開です。ぜひ、観てください。

後記

今月は月初めにもエンタメ番付がありました。(おそらく3月の休止分)そして、本日は「ゴールデンウィーク場所」ってことで、2回目のエンタメ番付でした。私的には月2回やっていただいても全然かまわない、むしろやって欲しいって思っていますが(笑)それではまた来月! 見逃した方はこちらも↓↓↓

前回のエンタメ番付

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付4月場所(2023年)

www.readingkbird.com

 

中瀬親方、ラジオでもブックソムリエとして本の紹介をしています!合わせてどうぞ。

★垣花さんのラジオ番組・ニッポン放送:あなたとハッピーでも、中瀬さんはブックソムリエとして本を紹介しています。そちらの情報は、こちらに掲載しています。よろしかったら覗いてみてください(^^)