東京MXTVの５時に夢中！で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に１度、３本ほど紹介しています。
以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう！
【関脇】編めば編むほどわたしはわたしになっていった：三國万里子
■内容
ずっと息苦しさを感じていた少女が、ニットの世界に居場所を見つけるまで。
「書く」ことは「編む」ことと似ている──。学校になじめなかった自分と父との関係、おもしろいことが大好きだった母、人生の道標となった叔父のこと、アルバイト先で出会った夫との恋。傷つきながらも一歩ずつ進み、ニットデザイナーとなった著者。その半生を追ううちに、読者それぞれの「あの頃」が蘇る極上のエッセイ集。（Amazonより）
中瀬さん：
三國さんの職業はニットデザイナー「書くことは編むことに似ている」という初のエッセイ。ずっと息苦しさを感じていた少女時代を送っていた三國さんが、どうやって前を向き、自分の居場所をみつけたのか？を綴っている。
ものすごい感性で、ものすごい名文で綴られていて、読者それぞれの「あのころ」「幸福な記憶」など、自分の過去を辿るようなエッセイ集。冒頭のエッセイが私は大好きで、狂おしいほどの恋の衝動というか、痛さというか、そういうものがよく出ていて、何度も読んでしまった。
新潮社のHPで試し読みがあります。読むたびに発見があって、何周もしたくなる。自分でも書きたくなる。素晴らしいエッセイ。カッキーがね、10年に1冊くらいしかないようなレベルって言ってくださった。感性の塊です。ぜひ、読んでください。
【大関】タコピーの原罪：タイザン5
■内容
地球にハッピーを広めるため降り立ったハッピー星人・タコピー。助けてくれた少女・しずかの笑顔を取り戻すため奔走するが、少女を取り巻く環境は壮絶。無垢なタコピーには想像がつかないものだった。ただ笑って欲しかったタコピーが犯す罪とは…!?（Amazonより）
中瀬さん：
社会的に大反響を呼んだ作品。道具を使って幸せにしようっていうのが、ちょっとドラエモンのオマージュみたいなところがあるんですけれども、ただドラエモンと全然違うのは、壮絶ないじめとか、虐待とかいろいろ出て来るんですけど、これが本当に目を覆わんばかりの描写。
タコピーは無垢で善意しかない。だから、意地悪なこととか全然分からないんです。一生懸命なんだけど、だからと言って事態が好転することはない。物語が二転三転しながら進んでいき、最後は「え！こんな展開！」になっていく。
このタイトルの意味、つまりタコピーが犯した罪がいったい何だったのか、考えたいなって。短いけれどもすごく深い、そんなマンガでした。
下巻はこちら↓
【横綱】君のクイズ：小川哲
■内容
『Q-１グランプリ』決勝戦。クイズプレーヤー三島玲央は、対戦相手・本庄の不可解な正答をいぶかしむ。彼はなぜ正答できたのか？ 真相解明のため彼について調べ決勝を１問ずつ振り返る三島は──。一気読み必至！ 鬼才の放つ唯一無二のクイズ小説。（Amazonより）
中瀬さん：
小川さんはSF作家で傑作小説を次々書いている。こちらの最新作はクイズをテーマにしたもの。クイズプレイヤーの舞台裏が良く描けている。ものすごよく調べられているので、めちゃめちゃ勉強になるし、こんな世界があるんだって。唯一無二のクイズ小説。短いのでワーーーと一気読みできます。面白かったです！是非、読んでください。
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今月のエンタメ番付は本が3冊でした。三國万里子さんのエッセイは、ラジオの方でもかなりおすすめされていたので、とても気になっています。垣花さんもとても推していましたよ！
今年もエンタメ番付、残すところあと1回。1年あっという間ですね～。読みたい本がどんどん溜っていきます（笑）それではまた来月！
２０２３年の１１月場所はこっちです☟
【５時に夢中！】中瀬ゆかりのエンタメ番付11月場所（2023年11月30日）
