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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【感想・あらすじ・レビュー】本棚には裏がある:酒井順子

 

 

本棚には裏がある:酒井順子著のレビューです。

☞読書ポイント 

酒井さんの鋭い考察をもって紹介される読書エッセイ。様々な時代を幅広く、しかも読み易い本を探している方におすすめ。いわゆる派生型読書が楽しめる。一冊の本から、本の枝を広げよう。

 

本棚には裏がある

本棚には裏がある

 

感想・あらすじ 

 

週刊文春で連載の「私の読書日記」。2014年10月~2023年4月分の中から39篇を選び、再構成したものだそう。酒井さんが最近どんな本を読まれているのか、ひさしぶりに紹介していただこうとワクワクです。

ジャンル分けというか、大きなテーマの括りがあります。

Ⅰ 女の仕事と人生と

Ⅱ 暮らしを巡る本

Ⅲ 歴史の中へ、社会の中へ

Ⅳ 旅の空から

 

例えば、Ⅰの「女の仕事と人生と」の中のひとつに「痴女、痴人、白痴」というエッセイがあり、その中で紹介された本は「痴女の誕生」➡「痴人の愛」➡「『痴人の愛』を歩く」➡「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」といったラインナップで紹介されていく。

いつも通りこれらの本の鋭い考察をしながら次の本へバトンを繋ぐ感じです。この例をひつとっても、私の既読本は4冊中3冊。へぇーー、読書傾向が似ているかも?って思いながら読み進めていくと、やっぱりジャンル問わずかなり近い。小説なんてこの世にはホントたくさんあるのに、洋書までも既読本が多くてびっくり。洋書はあまり読んでないにも関わらず知っている本が多かったのにはさらに驚きました。

 

 

 

 

通常こういう読書エッセイは、新しい本の開拓って感じで読むのですが、今回に限っては読んだ本の振り返りみたいな感じでした。これは珍しいパターン。もちろん未読本もたくさんあるのですが、未読本とは言え、自分の読みたいリストに入っているものばかりでちょっと笑ってしまいました。もし酒井さんがお友達だったら、「あの本のあれさー」ってな感じで、相当会話が弾みそうだなぁと勝手に思いました。

 

というわけで、私にとって今回はさほど読みたい本が増えることはなかったという稀なケースとなった読書エッセイ。以前読んだ本が多すぎるは、ジャンルも広く、ものすごく色々な本に出合いすぎて目が回ったけど、今回はそこまでではなかったから、かなり落ち着いて読めました(笑)

 

追記

先日ラジコのタイムフリーで酒井さんがこの本について話していました。タイトルについてですが、酒井さんちの本棚にある本は、本の後ろにも本があるそう。←いわゆる一段を二層化にしちゃっているってやつですね。私はスペース不足でこうしていますが、酒井さんは後ろに並べた本は人に見られたくない本だとか(笑)あと、今回ピックアップされた書評は編集者さんが選んだそうです。

 

酒井順子プロフィール

1966(昭和41)年東京生まれ。高校時代より雑誌「オリーブ」に寄稿し、大学卒業後、広告会社勤務を経てエッセイ執筆に専念。2003(平成15)年に刊行した『負け犬の遠吠え』はベストセラーとなり、講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞。古典作品にまつわる著書も数多く、『枕草子』の現代語訳も手がけている。他の著書に『枕草子REMIX』『女流阿房列車』『紫式部の欲望』『ユーミンの罪』『地震と独身』『子の無い人生』『百年の女』『家族終了』『日本エッセイ小史』などがある。(新潮社著者プロフィールより)

本棚には裏がある

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