中瀬ゆかりのエンタメ番付10月場所のまとめです。
東京MXTVの５時に夢中！で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に１度、３本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう！
【関脇】映画・ドミノ（10/27公開）
内容
物語の主人公である刑事・ロークは、娘を行方不明にしてしまうトラウマを抱えていた。刑事に復職したロークは銀行強盗を予告するタレコミを受け現場へ。そこにあった貸金庫を開けると、中には行方不明になった娘の写真が。それと同時に銀行の屋上に怪しげな男が登場。ロークの娘の居場所を問い詰めるが、そのまま飛び降りて姿を消してしまう。「絶対、捕まらない男」とは何者で、何が目的なのか。謎が謎を呼ぶドミノのような展開が注目の話題作。
中瀬さん：
映像の魔術師と言われるロバート・ロドゲス監督の映画。そして、ハズレなしと言われるベン・アフレック氏の脚本。二人の初タック、サスペンススリラーの作品です。ロドリゲス監督が構想20年越しで実現したもの。
映画序盤で、あなたたちの立てた予想は外れます。キャッチコピーは「冒頭5秒、すでに主人公もあなたも騙されている」ということですが、キャッチコピー通り、かつてないラストに突入する。
94分というコンパクトな長さにしたロドリゲス監督の手腕にも拍手を贈りたいと思います。デートに是非、こういう映画を選んでいただきたいなって思っています。
次は大関👇
【大関】映画・市子
内容
川辺市子は、恋人の長谷川から感動的なプロポーズを受けるが、その翌日に何も告げず忽然と姿を消してしまう。長谷川は市子の行方を追って懸命な捜索を続けるうちに、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。
中瀬さん：
この作品は、もともとすごく熱い支持を受けていた人気舞台「川辺市子のために」というものを映画化したもの。
杉咲さんは、「作品にものすごいシンパシーを抱き、脚本を読み終えてすぐ『絶対にやりたい』と思った」と、出演を決めたそうです。
観終わってからの人の解釈は様々だと思うのですが、とにかく「生きる」っていう意味を突き付けられ、自分が普通に泣いたり笑ったりご飯を食べたり、日常生活を送っていること自体に感謝をおくりたくなるような、そういう打ちのめされるレベルの感動作に仕上がっています。公開は１２/８です。
いよいよ横綱👇
【横綱】君が手にするはずだった黄金について：小川哲
中瀬さん：
直木賞作家の小川哲さん。小川さんご自身が登場する作品。6編の短編が全部つながっていて、小川さんが主人公。就活をするなかで小川さんは「自分は一体何をやりたいのだろう....」「そもそもなぜ自分は本が好きなのだろう」と自問。
小説家になった「僕」は謎の占い師に会ったり、漫画家に出合ったり、羽振りのよい高校の同級生に会ったりする。彼らに共通して言えることは、自分の能力の秀でていることを証明するために、明らかに無理をしている姿。よく言う「承認欲求の成れの果て」。主人公の僕は、その承認欲求とか、嘘などを暴いていく。
本作は誰もが持つ承認欲求を、小説家が解釈するとこうなるのか.....と見せつけられているようで、どこまでが小川さんの実体験で、どこからが嘘なのか、そういう境も曖昧なまま、夢中で読んでしまった。読後は今まで味わったことがない不思議な気持ちになること間違いない作品です。小説でありながら哲学書でもあるような、1冊で2度おいしい作品となっています。ぜひ、お読みください。
後記
今月は映画が2本登場でした。書籍の方の小川哲さんは最近ノリにのっている作家さんの一人ですね。出せば必ず話題になるといった感じで、今回も中瀬さん、推して推して推しまくっています（笑）本作もとても面白そう。小川作品を未読の方は、この作品からはじめるのもいいかもですよ！（私もこの作品から挑戦しようと思っています）。それにしても、ジョナサン、相変わらず今月も、親方への感想が浅い（笑）それでは、また来月！
２０２３年１１月場所はこちら
