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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付 10月場所(2022年)

 

 



東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています。

以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!

 

 

【関脇】映画:奈落のマイホーム

gaga.ne.jp

 ■内容

平凡なサラリーマンのドンウォンは、11年の節約生活を経て、ソウルにマンションを購入したが、大雨で巨大陥没穴(シンクホール)が発生。夢のマイホーム、彼らの運命はいかに...!?

 

中瀬さん:

2021年韓国映画興行収入第二位のヒット作。

なんと地下500mに新居が転落していく。そこから脱出できるのか。サバイバルしている人たちの人間ドラマで、笑いあり、涙あり。特に落ちるシーンの撮影が素晴らしい。ザッツ・エンタメって感じです。あっという間の2時間で凄い楽しめました。やっぱり韓国映画は脚本も素晴らしいので、是非観に行っていただきたいなと思います。

 

 

 

【大関】無人島のふたりー120日以上生きなくちゃ日記ー:山本文緒

 

■内容

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。(Amazonより)

 

中瀬さん:

去年の12月にお亡くなりになった山本さん。私も大好きな作家さん。死の9日前まで綴った療養中の日記。がんと診断され自宅でご主人とコロナ禍での闘病生活。その生活がまるで夫とふたり無人島に流されているよう....と感じたことからこのタイトルは来ているんですね。

余命4か月と宣告され、それでも最後まで書くことを手放さなかった山本さんの人生が刻まれている。最後の10月4日の日記、ひとことひとことが、山本さんのすべてを包括したような文章になっている。

 

非常に仲の良いご夫婦で、この人を置いていくんだっていう気持ちもあるし、この人だけが残るんだっていうこと、この人は自分がいなくなってもこの家で住み続けるのだと思うようなところで、ちょっと気持ちがざわついたりとか、いろんな思いをすごく正直に綴っている。しかも客観視しているようでもあり、「そんな簡単に割り切れられるか」と言いたいような時もあった。

 

いい人生だったと言えるんだけれども、でもそんなことでは済まないというかね、死へのカウントダウンが始まっているということが、どれだけの嵩を持っているかってことをこれだけ伝えていかれたんだなって。作家の足跡を読ませていただきました。非常に感動いたしました。山本さん、本当にありがとうございました。

 

 

 

【横綱】映画:ザ・メニュー

www.searchlightpictures.jp

■内容

太平洋の孤島を訪れたカップル・マーゴとタイラー。お目当ては予約が取れないシェフが振る舞う極上のメニューの数々。だが、レストランのメニュー一つ一つには想定外のサプライズが添えられていた。

 

中瀬さん:

途中からなんか違和感のあるレストラン。その違和感をきっかけにだんだん不穏な空気がこの映画の中を漂い始める。

これね、何にも知らないで観た方がいいので、これ以上映画の中身については言うまいと思うんですけども。

とにかくずーーと緊迫、張り詰めた状態で観ているので、2時間ぐらい、呼吸が苦しくなるようなテンション。それなのに、不思議とちょっと笑いも差し込まれたりする。

映画自体が極上の食事になっているんですよ。このフルコースをどう召し上がるか、観終わったあとに、語りたくなる映画。あんまり調べず、これくらいにして観に行ってください。素晴らしく面白かったです。

 

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今月のエンタメ番付は、映画が2本でした。本の紹介は、山本さんの最後の一冊となってしまった新刊です。中瀬さんが、山本さんのファンだってことは以前から聞いていたのですが、やはり本日のエンタメ番付では言葉を詰まらせながらも、心のこっもった紹介をされていました。見ているほうもなにか胸が痛むような辛さがありました。

それではまた来月!

 

★垣花さんのラジオ番組でも中瀬さんはブックソムリエとして本を紹介しています。そちらの情報は、こちらに掲載しています。よろしかったら覗いてみてください(^^)