東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!
【関脇】映画:別れる決心
■内容
刑事・ヘジュンは、ある男が山頂から転落死した事件を追う中で、被害者の妻・ソレと出会う。捜査が進む中、相手の本心を知りたいと思うヘジュンとソルはスリリングな駆け引きを繰り広げることになる。
中瀬さん:
カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞した作品。ソレは中国から来ためちゃくちゃ美人。韓国語がちょっと不自由。刑事とソレはいつしか惹かれ合う。刑事と容疑者という複雑な立ち位置のふたりが惹かれ合って、さてどうなるか?というサスペンスロマンス。
映画のキャッチコピーは「ふたりはひとつ目の殺人で別れ、ふたつ目の殺人で再会する」なんですが、まさにそういう内容。BTSのメンバーがはまって何度も観たみたいなことをSNSで発信。ハマった人が続出した。ちょっとクセになる。あと、言葉が通じないって、なんてセクシーなんだろうって思いました。
【大関】バカと無知:橘玲
■内容
正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が人間の本性、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。(Amazonより)
中瀬さん:
橘さんは「言ってはいけない残酷すぎる真実」で50万部突破。最新作は人間としてあんまり知りたくないけれど、人間の真実を科学的知見から残酷すぎる真実を解き明かしたもの。
例えば「偏見を持つな」という教育が偏見を強める。とか、道徳の「貯金」ができると、差別的になる等。
読みながら自分が「アイタタタ」ってなるような部分をえぐられる。
すでに大ベストセラーになっていて、23~4万部売れている。以前よりもパワーアップしている。エビデンスが常にしっかりしていて、しかも筆致がしっかりしている。驚きつつも納得してしまう。じっくり読んで人に話したくなる、そんな1冊です。
■前作はこちら
【横綱】映画:イニシェリン島の精霊
■内容
舞台はアイルランドの西海岸に浮かぶイニシェリン島。この島に暮らすバードリックは、親友・コルムから突如、絶交を告げられる。一歩も退かない両者の対立はやがて想像を絶する事態へと突き進んでいく。
中瀬さん:
悲劇と喜劇が入り混じる感じが「またやってくれた」って感じなんです。時に笑うんですけど、時に泣いたりして。もう誰も想像しなかった衝撃的な結末に持っていかれる。
映画を観終わった余韻が何日もあとを引いて...。私は試写会で観たんですけど、今年観た中で一番衝撃的な映画だったと思います。すでにゴールデングローブ賞にノミネートされている。アカデミー賞の有力作品との呼び声も高い。たぶん色々受賞するであろう。必ず来年の賞レースの時にみんなが注目すること間違いない。
解釈が色々出来るんですよ、観終わったあと、人に喋りまくりたくなる。「私の解釈を誰か聞いてください」って。...そういう感じの映画です。
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横綱で紹介された映画は、本当に面白そうです。来年のアカデミー賞などがちょっと楽しみになりました。中瀬親方の予想が的中するか!?
ということで、今年最後のエンタメ番付も無事終了。中瀬さんには本当に毎月興味深い本を紹介していただいています。来年もまたいっぱい紹介していただきましょう♪
それではまた来年!
中瀬親方、ラジオでもブックソムリエとして本の紹介をしています!