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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】おいしいコーヒーのいれ方 アナザーストーリーてのひらの未来:村山由佳

 

 

おいしいコーヒーのいれ方 アナザーストーリーてのひらの未来:村山由佳著のレビューです。

 

 

☞読書ポイント 

終了したと思った「おいコー」シリーズ。しかし、アナザーストーリーとして再び登場!脇役だったあの人達の話が詰まった1冊。あんなことも、こんなこともあった勝利とかれん。そんな二人を見守って来た周りの人々のもうひとつの物語。

 

こうしてみると、みんないろいろあったよなぁ。おいコーを振り返るアナザーストーリー。

 

最終回でちょっとした「おいコーロス」状態に陥ったのは、もう昨年のことだったのだなぁ...と、改めて月日の経つ早さに驚く。とにもかくにも、一応のひと段落を迎えたこのシリーズ。でも、なんとなく、なんとなく、最終回になったものの、まだまだどこかで続いている物語といった感じがしていた。

 

ということで、村山さん、アナザーストーリーとして、また少しだけ彼らの世界に連れ出してくれた。どんな形の話になるのかまるで想像が出来なかったけど、「なるほど、これはまた面白い角度から楽しめる!」と、ページをめくり始めたら、あっという間に読み終えてしまった。

 

 

 

このシリーズのメインはかれんと勝利の恋愛の行方を読者が見守る感じで進行していくストーリーなんだけど、わたし達と同じくらいこの二人の行方を見守っていたのは、かれんと勝利の周りの人々。丈や星野りつ子、原田、若菜、中沢、アレックス、マスター等々、なかにはかれんと勝利に片思いだった人もいる。

 

彼らにはまた別の時間があり、それぞれの想いや悩みを持って日々生きてきた。そんな彼ら一人一人に今回はスポットライトを当て、あの時どんな気持ちで過ごしていたのかなど、別の角度から見た物語になっている。

 

あまりにも長いシリーズなので、私自身、彼らの当時の様子など忘れかけていたが、うっすら残っていた記憶の断片がその都度浮かび上がり、「ああ、そういえば、そんなこともあったなぁ」と、小説なのに懐かしく、きゅんとする感覚までも戻って来る。

 

そして、今回でようやく本当にいろんなことがきちんと収まった感じがした。だから、もうこの物語はわたしの中ではおしまいにして良いと思った。村山さんはあとがきで、「もしかしたら、いつかまた....」のような含みのあるご挨拶をされていましたが、もうこれ以上は彼らに触れなくてもいいかなって、個人的には思う。20巻、キリがいいし、すでに、物語の中の人たちは、しっかり歩き始めたのだから。まぁ、出たら出たで気になって読んでしまうだろうけどね(笑)

 

と言うことで、

作者の村山さん、読者のわたし達も、本当にお疲れさまでした(笑)おそらくこんなにも長い時間お付き合いしてきた小説は、多くの読者にとって、初めての経験になったことだと思います。

 

【つなぐ本】本は本をつれて来る

*おいコー最終回

26年間の物語の長旅。

終わらないで―って叫びながら読み終えた最終回!

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