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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】燃える波:村山由佳

 

 

燃える波:村山由佳

燃える波 (単行本)

燃える波 (単行本)

 

 

ちょっと待って!その人は大丈夫?

 

女性の仕事に理解なし、浮気、暴力という酷い夫。妻は夫の浮気を知るというタイミングで、同級生の男性と仕事で再会し、押しに押されて恋愛突入。
......というパターンです。

 

ん~~~ん~~~何というか、いろんな意味で都合よすぎる展開でして。
だってだって、夫とこじれて傷ついて、そんなときに目の前に時を経てすごく格好良くなった同級生が現れ、「好きだった」とか今になって言われたらそれは貴女!

 

しかも、この二人の関係に背中を押す人々もいて.....いや、応援していいのか?
自由もなにも不倫ですよ~、まだ離婚もしてないではないですか~。

 

....と、何もかもが例により?マークが頭の中で登場しまくりです。

 

 

 

いや、もうね、男が守りたくなる女性(’実際はそうじゃない)と、ダメ男、最低男を描くのは、村山さんのお家芸かも!そしてその救世主役の男性は学生時代からの顔見知りとか。だから純愛ちっくに映ってしまうのですが、冷静に考えると「それは違う!」となるのである。

 

実際問題、女性が悩み弱っている隙に口説いて肉体関係を迫る男性ってねぇ。あまりに主人公の夫がひど過ぎるものだから、うっかりこの救世主の男性が優しくて白馬に乗った王子に見えちゃうけれども、ダメですよ、この人も。

 

なんだろうな、どうしてこうもいつも悶々とするのだろう。夫をはじめ嫌な人物がたくさん登場したにもかかわらず、最終的には主人公の女性にいつも嫌悪感が湧いてしまう。やれやれ...なのである。

 

ということで、随分前に書いてそのまま放置していたレビューです。いつも厳しめなレビューになってしまいがちの村山さんの作品。少し時間を置いて、削れる部分はかなり削って公開です。