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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【中江有里のブックレビューで紹介された本】テーマ:昨日とは違う今日

 

 

2023年9月4日放送分。ひるまえほっと・中江有里のブックレビューをまとめたものを掲載しています。

NHKの「ひるまえほっと」内で、女優・作家である中江有里さんが紹介した本を掲載。番組内で話されていた内容を、ざっくりですが文字に起こしお伝えします。

番組コーナー紹介文

月に一度のブックレビューです。案内人は女優で作家の中江有里さん。年間300冊の本を読む中江さんが、幅広いジャンルからご紹介。あなたも夢中になれる1冊に出会えますよ!

2023年9月4日放送のテーマは、昨日とは違う今日です。 

 

1973年に生まれて:速水健朗

内容

ロスジェネ、超氷河期、お荷物と言われ続けた団塊ジュニア世代のど真ん中ゾーンも、ついに天命を知る50代に突入。そんな世代が生きてきた1970年代から2020年代にわたる、日本社会、メディア、生活の変遷を、あるいはこの時代に何が生まれ、何が失われたのか――を、73年生まれの著者が、圧巻の構想力と詳細なディテールで描くノンフィクション年代記。(Amazonより)

 

・1973年は私が生まれた年。改めて振り返る50年は結構いろんなことがあったなぁと思う。この先50年があるとすれば、気持ちの備えもできるな...そんなことも考えました。

 

 

前の家族:青山七恵

前の家族

前の家族

Amazon

内容

賃貸に住み家賃を払い続けるのか、ローンを組んで終の棲家となるマンションを購入するのか、決断一つで人生の転機が訪れる。「借金をして家を買おう」。37歳、独身、小説家・猪瀬藍は、中古マンションの購入を決意。夫婦と娘2人の4人家族が暮らす物件を内見し、理想的なマンションに出会えたと契約を結ぶことに。新居での新生活に心躍らす藍。しかし、その先に思いもがけない展開が待ち受けてた・・・・・。マンション購入はその物件だけではなく周りの環境まるごとが自分の世界になるということ。藍の身に衝撃の結末が訪れる。果たして、その物件に手を出してはいけなかったのか・・・・・芥川賞作家が挑む異色のマイホームミステリー。
(Amazonより)

 

 

 

 

 

デモクラシー:堂陽瞬一

内容

202×年、日本の政治システムは一変していた。憲法は改正され、20歳以上の国民から合計1000人の「国民議員」がランダムに選出され、総理大臣は直接選挙で選ばれる。国会は解散し、「国民議会」(二院制)を新たに結成。議会は完全オンラインで行われ、議員の任期は4年、年間報酬500万円、基本再選はなし。専用のデバイスを支給され、議員としての活動は全てオープンに。さらに、国民は常にそれらを確認、監視できるようになっていた。突然議員に選ばれた大学生の混乱、直接選挙で選ばれた新首相の苦悩、国民議員の不正を監視する機関「国民議員調査委員会」の危うさ、一気に権限が大きくなった官僚、現首相と旧政治体制に固執する現都知事らの政権争い……
有り得るかもしれない「未来」を描く実験的政治小説。堂場瞬一の新境地!(Amazonより)

 

・こういう世界がもしかしてあり得るかもしれないと思わせてくれる。国民からランダムに選ばれる国会議員。この物語がどんな風に転がっていくのか、自分たちがもしこうなったらどうなのかなと、ちょっと重ね合わせてしまう。様々な人々が登場。特に大学生の女性の話が一番「私だったらどうするかな?」って考えた。

 

日本の現状対するある種の提言とも言える。私たちが諦めていることを変えることは、私たちがなにかやらなきゃいけない。昨日と違う今日があるかもしれないってことを考えるきっかけになる。

 

yuri´s point 

考えることをやめない。

 

 

 

 

おしゃべりから始める私たちのジェンダー入門:清田隆之

 

内容

非モテ男性たちのぼやき、仮性包茎に『うっせぇわ』、『おかあさんといっしょ』や母親からの過干渉、ぼる塾、阿佐ヶ谷姉妹のお笑い、ZARDに朝ドラの男性たち、パワハラ、新興宗教、ルッキズム……ジェンダーを自分事として考えるために。
共同通信配信の好評エッセイ「清田隆之の恋バナ生活時評」を大幅加筆。より正直に、言葉の密度高く書籍化。
(Amazonより)

 

・見出しからも様々な悩みがあることがわかる。大きな声で話すようなことではなくて、少人数のおしゃべりの中で出て来る話題。おしゃべりは時間の無駄とか軽視されやすいが、とりとめもなく話す中に本音が見えて来る。

 

意識のズレなどは、実際やってみないと分からない、語ってみないと分からない、主張してみないと分からない。ホントに些細な事って日常生活のおしゃべりの中にあると思う。

 

他人とのズレが浮かび上がって来る。自分が普通だと思っていることが、実は他人から見ると「え?そうなの?」って思われ、そこではじめて自分で違和を感じる。その気づきを積み重ねていくことが、昨日と違う今日、そして明日に繋がっていくんじゃないかなと思いました。

 

本日の感想

中江さん、この夏は体調を崩されていたようですが、元気に復帰された姿を拝見できてよかった!さてさて、今月もどれも面白そうな本ばかりでした。「デモクラシー」は、ノンストップで楽しめそうな予感。そして「ジェンダー入門」も、取り上げられているテーマが興味深いものばかり。これから少しずつ涼しくなって、読書時間も徐々に増えるシーズンへ。積読本も増え続けますが、どんどん読んでいきましょう!(笑)それでは、また来月。