東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。
新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています。
以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。
さて、親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!
【関脇】小説:疼くひと:松井久子
■内容
脚本家・唐沢燿子は古稀をむかえ、日に日に「老い」を感じていた。しかしSNSで年下の男と出会い、生活が一変する。男の言葉に一喜一憂するうちに、身も心も溺れていく燿子。人生後半から燃え上がる、大人の恋の行方は……。ーーーAmazonより
中瀬さん:
松井さんは脚本家としても活躍しているんですけど、映画を通して老いや介護、女性問題を見つめてきた。そんな著者が初めて書いた小説。
(ここで内容そざっくり紹介)
中瀬さん:
70になって「もう女は終わりかな」って思っている人って多いと思うんですが、こんだけエロティックな性愛がまだ成立して....ものすごく切ないんですよ。私ももう57で、なんとなく60が見えて来て、70になったらきっともう枯れているだろうなって思ってたんですけど、大岡越前の母親じゃないですけど「灰になるまで」っていう世界は本当にあるんだなっていう。
古希の恋愛をこんなに生々しく性愛を綴ったものってなかなかないと思うんです。松井さん、なんか実体験であったんじゃないのか?って重ねてしまうくらいすごいリアル。
最初はちょっと気持ち悪いなって思っていた男、性癖も変わっていたりするんですけど、惹かれていく様子も素直に響いた。私も70になってもこんな恋愛してたいな、こんなことがあったらいいなって思いながら読んでいました。今とても売れている本です。
【大関】Netflixオリジナルドラマ 隔たる世界の2人
■内容
タイムループに閉じ込められた男が、愛犬が待つ自宅に戻る途中で警官と揉めて、殺される恐怖を何度も繰り返す。アカデミー賞最優秀短編実写映画賞を受賞。
中瀬さん:
タイムループものはよく映画にあるんですけどね、たった30分くらいの映画で、しかもラスト「えー」っていう感じに作る、唸ったっていうか、上手いなぁ、この手がまだ残っていたかって。さすがアカデミー賞を取った作品だと思いました。
短いのですぐ観られますので是非、ご覧になってください。
【横綱】神よ憐みたまえ:小池真理子
■内容
昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。
母ゆずりの美貌で、音楽家をめざしていたが、事件が行く手に重く立ちはだかる。
黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかで運命の歯車が交錯し、動き出す……。
著者畢生の書下ろし長篇小説。━Amazonより
(まずはあらすじから)
中瀬さん:
ほんとにね、すごく引きこまれます。「生と性」に、いろんな死の影が彼女を翻弄する。ピアニストになりたいっていう未来の夢も挫折してしまうことになるんですけど、生きるってことはどういうことなんだろう?「過酷な運命に翻弄される人生」を通して伝わってくる。
小池真理子さん、文章が素晴らしくて、何気ない一行にもグッとくる。タイトルはバッハの一節。最後の一行は涙してしまうこと間違いない。小池さんが10年かけて書いた大河小説。素晴らしいです。
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今日は中瀬親方、珍しく終始噛み噛みだったなぁ。そっちが気になって内容が入ってこなかった(笑)気合が入りすぎたのかな?小池真理子さんの新刊は絶対読みます!これはラジオでも中瀬さん、かなり強く推していましたよ!!読み応えありそうです。来月は涼しくなるちょっと怖い本の紹介でもしてほしいなぁ~。
それでは、また来月!