茶柱の立つところ:小林聡美著のレビューです。

☞読書ポイント
感想・あらすじ
忘れたころにやってくる小林さんのエッセイは、遠くに住んでいるお友達の便りのよう。マイペースで、それでいていつも新しいことにチャレンジしているといった印象が強い。
まもなく還暦を迎える小林さん。若いころに出来ていたことが徐々にできなくなっていくいわゆる老化についてや、人生後半に向けて備えておくこと等々、おそらく我々誰しもがある年齢に差し掛かったら考えるであろうことを綴っている。「あぁ~解るな~」と共感しながら読みふけってしまいました。
画面で見る通り、小林さんは飾りのない自然体な方。芸能人でありながらとても身近に思えるのは文章になっても変わらない。日常の様々な場面は私たちと変わらず小さな出来事に一喜一憂している。そんな姿がさらなる親近感を呼びます。
今回はコロナ禍の話なども。芸能界以外での友人も多い小林さんならではの生活が垣間見れる。また、家族のことなども今回はあったなぁ。顔が似てきた姉妹の話など、微笑ましい。
続けている俳句、新しく始めたピアノ。この年で着々と老後の楽しみ的な趣味を見つけているのも好感が持てる。小林さんみたいな生活は、次のステージに無理なく移行できそうだ。そしてなによりそこで築くお友達との関係性などもいいですね~。小さな楽しみを少しずつ増やしていく。見習わなくちゃ。

小林さんのあとがきの言葉。そうです、そうです。茶柱なんて些細なことだけど、見つけたら案外嬉しいもので、こういう小さな幸せを見つけることで日々がほんの少し色づく。この感じは大事にしたいものです。
「急げば急ぐだけ人生が短くなるような気がする」という小林さん。この感覚もその通りだと思う。たまに自分も何をそんなに急いでるのか、焦っているのかって思うことがあるんだけど、そんな時はこの言葉を思い出そう。
さて、小林さんの近況を知ったことだし、録画がたまっている「団地のふたり」を観るとしますか。
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