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【感想・あらすじ・レビュー】そして誰もいなくなった:アガサ・クリスティー

 

 

そして誰もいなくなった:アガサ・クリスティー著のレビューです。

☞読書ポイント 

今ではメジャーになったクローズドサークルミステリー。その原点とも言える作品なのではないかと思う内容。殺人事件が進む中、逃げ出せない孤島の閉塞感。時代的にもちろんネット環境もありません(怖)推理しながら1ページごとに不安が募る世界を堪能してみて。

 

そして誰もいなくなった (クリスティー・ジュニア・ミステリ 1)

そして誰もいなくなった (クリスティー・ジュニア・ミステリ 1)

 

感想・あらすじ 

推理小説が苦手なのですが、今回「王様のブランチ」で、ミステリー作家の先生方がおススメしてきた作品が聞いているだけで魅力的だった。特に湊かなえさんが本書をおすすめ。「これから読めるなんて羨ましい。」なんてことをおっしゃっている。そこまで言われたら、「読まなくては!」と。しかし、番組効果なのか、図書館の予約はいっぱい。ってことで、どうにか探し出してきたのがこの「クリスティー・ジュニア・ミステリシリーズ」。子供向けに翻訳された本なのですが、自分的には読み易くちょうど良かった(笑)

 

 

 

 

内容的にはいたって単純なんです。いわゆるクローズドサークルミステリーと呼ばれるもので、舞台は孤島の邸宅。ここに年齢も職業もバラバラな男女10人がやってくる。彼らはオーエンと言う人物に招待されてたわけだが、オーエンがどんな人物なのかは、誰も知らない。

 

そして、執事やその妻をはじめ、次々と殺人事件が起き、ページが進むごとに人がどんどん減っていくというパターン。この島には10人の他には誰もいない。犯人はこの10人の中の一人ということになる。

 

協力し合って犯人を探し出そうとするも、「もしかしたらこの人が犯人かも?」と、自分以外誰も信用が出来ない状態下で過ごさなければならない。そして、天候不順などで身動きが取れず逃げ出せない状況と、どんどん追い詰められていく感じが静かに怖いのです。

 

 

 

登場人物たちの職業や過去に犯した罪や秘密などが次々と語られていき、読者は「この人か?いや、こっちの人か?」と、その都度翻弄されることになる。

 

結論は最後までわかりません。残ページが少なくなっていく中、一体、どういう結末を迎えるのだろうと、後半はかなりドキドキしましたが、ものすごく衝撃的だったという印象は薄い。おそらく推理小説の原点、王道的なものなんだろうなぁーということは理解できました。

 

今回、当然わたしは犯人を見破ることは出来ませんでした(笑)最初から見破ろうって思っていなかったのもあるけど、相変わらず登場人物の名前と職業を一致させながら読むのが不得意で、そっちに時間を割かれた感が。やっぱり推理小説向きではない自分を再確認。ミステリー好きな方は犯人が誰か、是非挑んでみてください。

 

ということで、名作中の名作を読む機会を与えてくれた湊かなえさんに感謝です。

 

ハヤカワ文庫

アガサ・クリスティープロフィール

1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。

1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な憶測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている。

(Amazonより)

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映画

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