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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】悲しくも笑える 左利きの人々 :渡瀬けん

 

 

悲しくも笑える 左利きの人々 渡瀬けん著のレビューです。

 

左利きの苦悩いろいろ

あまり周りに左利きの人が居ないせいか、さほど気にしたことはなかったのですが、この本を読んで、左利きの人の日常って本当に大変なんだなぁ―と考えさせられました。

 

なんでも全体の10パーセントと言われるらしい左利きの人。

私なんぞは、単純に左利きの人がノ―トを取る姿にちょっとした憧れと言うか、格好いいなーと思ってしまうのですが、それは私が右利きで、その苦労をちっとも知らなかったから、そんなのんきなことを言っていられたのだと。

 

例えば、「アーム型の小さなテーブル付きのイス」なるものが世の中にはありますよね。あればなんにも考えずに座っていましたが、左利きの人にとってはとても憂鬱な椅子ということになりますよね。

 

そのイスに座り、左手で物を書くという動作を想像して体を動かしてみるとプチ肘のストレッチ?…みたいなやはり不自然な体勢です。

 

アメリカなどでは「レフトハンドバージョン」があるそうですが、ある大学では25脚中3脚だったと言います。恐らく日本では左利きバージョンのイスは使われてないんじゃないかなーと。

 

このイスに出会ったら、左利きの人はきっとウンザリするのではないだろうか。そうでなくても、左利きは席に着くときはいつも無意識に左はじを選ぶそうです。

 

様々な不便なものが取り上げられている本なのですが、ひとつ興味深かったのは「おばあちゃんに左利きが少ないのは、厳しい時代のせいだった」ということ。

 

左手でエンピツを持つと、ものさしでたたかれたり、家でも左手をお茶碗にくくりつけて食べさせられたりしたそうだ。左利きき=しつけがなってない→嫁に行く時の障害となる。

 

今は、別に左利きがしつけのせいなんてこともないし、そこまで無理に利き手を変えることなどしないですよねぇ。

 

本書、左利きの人物名が掲載されています。こちらも、知る機会がなかったのでとても面白いです。

 

海外の有名人では、アメリカの歴代大統領オバマ氏をはじめ5名もいたなんて。ビル・ゲイツもなんですね。

 

日本人に関しても個性的揃いはたまたまか?石原慎太郎をはじめ、ガクトや松本人志。
そして、なんでここにデーブ・スぺクターが?左利き云々より日本人の欄にちゃっかり登場。

 

ということで、軽く読める通勤電車本といった感じですが、左利きさんの苦労がたくさん解った1冊でした。…これらのこと、実際のところどうなのかを聞いてみたいけど、本当、私の周りは右利きの人ばかりなんだなぁ。