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【感想・あらすじ・レビュー】ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28):平松洋子

 

 

ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28):平松洋子著のレビューです。

ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28)

ひとりひとりの味 (よりみちパン!セ 28)

 

 

感想・あらすじ 普段食べる側にいる人は作った人への感謝の表し方が変わる本

 

「野蛮な読書」で平松さんの語彙や表現力の豊かさに圧倒され、絶対、次回は彼女の本職である「食」に関するエッセイを読んでみようと決めていました。

 

ここのところ、「よりみちパン!セ」のシリーズにハマってまして、その中に平松さんのこの本を発見!ティーン向けなので、平松さんの個性ある文章は若干抑え目ですが、この1冊から、平松さんの「食」に対する考えがしっかり伝わって来ます。

 

以後、彼女の作品を読むにあたって、土台になる部分を知れてよかったなぁと感じています。

 

 

 


「行儀よく食べる」と「きれいに食べる」の違いなど、意識はしていても、あまり深く考えないようなことを、大人になっても再確認できる話が盛り込まれています。

 

給食、お弁当、賞味期限、マナー等々、「あるあるネタ」も含め、テンポよく読んでいけます。

 

そして、ちょこちょこ出てくる平松さんのレシピがまた良い!
老若男女、誰でもサクッと作れるシンプルな食材を活かしたものばかり。
良い具合にこのレシピが登場して、食欲を刺激してくるのです。
塩豚とか、牛肉とトマトの水餃子とか…うぅぉお!

 

平松さんは子供時代から料理をしていたと思われがちだそうですが、そんなことはなく、でも、台所に居るのがとても好きだったそうです。夏休みに親にお願いして、勉強机を台所に移動させるくらいに。

 

母親のエプロンの蝶々結びを眺め、まな板の音を聞き、1日で様々に変化するにおいを嗅いでいたという。

 

だからなのかな…、平松さんは食べる側の気持ちを掴むのも上手いが、食事を作る人への思いやりをとても大事にされている。


普段食べる側にいる人は作った人への感謝の表し方がきっと変わると思います。
それだけでも、この本は意味があるなぁ。特別なことは何もないけど、なにか小さな満足感がありました。