図説・ゼロからわかる西洋絵画入門: 岡部昌幸著のレビューです。
★本が好き!の献本書評。
美術の時間ぼーっとしいてた人、社会人入門してみよう♪
小さいころから、絵が下手です。大人になったから少しはましになったか?と、試してみたくなり、ある年、絵の具とスケッチブック片手に旅に出た。今はもう見られない震災前の陸前高田の海をサラサラと描く私。(グラデーションが上手く行かず、色を重ねに重ねた末、やむなく水彩画が油絵のようになるという新技法が生まれる)
結果・・・いい笑い者になっただけで成長のかけらも見られなかった。人は褒めようがないときに「個性的」と言う言葉を用いることもこの時知った。
「描けなくたって鑑賞はできるぞ!」と、意気込んだわけだけど、実はそれほど深い知識もないわけでして・・・。という悲しい過去を引きずりながら、辿り着いた嬉しき献本!ありがとうございます。さっそく入門させていただきました。
本書は誰もが知っている有名どころの画家の技法や構図などが解説されている。もしかしたらこのあたり、真面目に美術の授業を受けた人にとっては習ったことなのかも?と、自分の薄い記憶をジリジリと呼び起こすが、私にとってはどうも初耳のことばかり。一体自分は何をしていたのか?と冷や汗は出るものの、楽しく授業を受けている気分で読みました。
特に画家たちの人物像や人間ドラマが楽しかったです。一人一人、プロファイルなるものが掲載されているのですが、何歳まで生きて、どんな病気で亡くなったのかとか、
家族構成、性格など、ちょっとした情報を得る事により少しずつその画家に親しみが持てる感じでした。
やっぱり人間ドラマは必要です!!波乱が多いほど、その人の描いた作品から解らないなりに何かを感じ取ろうとする自分が生まれてくるじゃありませんか。何も知らないで眺めるのとではやはり違うものですね。
美術の蘊蓄がちょぴっと語れるようになる。
さて、本書を読むと、こんなことがスラッと答えられるようになるざます。
【問題】
①( )は、親友の妻を略奪婚。大スキャンダルを起こしました!
②ゴーギャン35歳まで、有能な( )マンだった。
③( )は、才能豊かで、物腰優雅、性格も優しいモテモテ
美男子!
上記の問題、お酒の席で薀蓄を語るウザったい人になり兼ねない危険性はあるものの、さりげなく披露をすれば、そこそこ美術に詳しい人に見えるかも(笑)
また、「ルノワール展開催」なんて記事を見たら、「パレットを取ってくれ」って最後に言った人だな、ルノワールは。・・・てな具合に、画家の名前から連想されることが具体的になると思うのです。
ということで、私もたくさんの画家から刺激を受け、絵を描きたくなった。・・・なーんてことは一切ないのですが、紹介された一部の絵画については「ちょっと知っている人」になり、いい気分です♪
絵画鑑賞やテクニック的なことよりも、やはり人物像のほうへ興味が行ってしまったきらいがあるが、そういう愉しみ方もこの本は出来るってことをお伝えしたかったのです。
やっぱり絵画は見るより読むものかも!?(と自分のダメっぷりを露呈して退散)
※クイズの答えは本書にて(笑)