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【レビュー】タイムスリップ紫式部:鯨統一郎

 

 

 タイムスリップ紫式部:鯨統一郎著のレビューです。

タイムスリップ紫式部 (講談社文庫)

タイムスリップ紫式部 (講談社文庫)

  • 作者:鯨統一郎
  • 発売日: 2014/02/14
  • メディア: Kindle版
 

 

女子高生が紫式部の身体に宿る!?

 

タイムスリップ森鴎外と同じシリーズで、興味がある紫式部に乗っかってみました!全体的にやはり森鴎外の方が笑いどころも多く愉しめたかな~。こちらはミステリー感が強く、大半が謎解きという流れなので、鴎外の時に感じた遊び心はあまり感じられなかった。

 

登場人物の女子高生は同じ。
古典の授業で、先生に鞭で打たれた香葉子は、そのショックで平安時代にタイムスリップをするところからはじまる。

 

彼女はそこで、な、なんと紫式部の身体に宿ってしまい、身体は式部、中身は香葉子として平安時代を生きなければならなくなる。

 

慣れない宮廷生活であたふたしている折に、最高権力者の藤原道長が、ダイイングメッセージを残し何者かに殺されるという事件が発生!早速、犯人捜しに入る。

 

紫式部こと香葉子は、清少納言とともに、下手人を捜すという依頼をうけることになった。一体、誰がなんの為に?犯人像が何人も浮かんで来ては消える。

 

 

 

清少納言もまたタイムスリップして来た!?

 

仲が悪いと言われたこの二人。最初はどうなるかと思ったが、実は清少納言もまたタイムスリップしてきたという意外な展開が待っています!

 

犯人捜しがメインの小説ですが、紫式部と言えばやはり「源氏物語」。源氏物語の執筆が進行している時代なわけで、香葉子は書くことも必死です。内容的にあまり細かくは触れてはないけれど、源氏物語の雰囲気はちょろちょろ出ています。

 

平安時代の人たちと女子高生という組み合わせは上手く噛み合うのか?そして、犯人は・・・?紫式部と清少納言が現代口調で話しているというミスマッチな感じが今回は良かった。ストーリー自体はほどほどかな~。

 

このシリーズ、昔の人がこちらにやって来るだけとは限らないのですね。今生きている我々が向こうに行くという設定もありみたいです。鴎外から少しトーンダウンしたとはいえサクッと読めるから、もう1冊くらいまた手を出してしまいそうだなぁ・・・(-"-;)