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*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】ひみつのしつもん:岸本佐知子

 

 

ひみつのしつもん:岸本佐知子著のレビューです。

ひみつのしつもん (単行本)

ひみつのしつもん (単行本)

 

 

 「ぐにゃり」と世界が歪む感じがたまりません!

 

 

待望の岸本さんのエッセイ!待ち焦がれていました。待ちぼうけしすぎて、手もとに届いた本を開くのもためらうほど。だってねぇ、数時間後にはまた次を待たねばならないという時間がやってくるわけですから。

 

イラストはクラフト・エヴィング商會の吉田さん。毎度このエッセイ集にとてもマッチしているなぁーと思っています。

 

さてさて、本題。

前半は「あれ?岸本さん、若干おとなしめなんじゃない?」ちょっとデットクスされちゃったかな?と感じる。しかし、これは入口。気が付くと「ぐわぁーーーやはり、来たーーー」と、岸本さんの世界が開始されるわけです。最初にのんびり文字を追っていた自分はどこへやら。もう、エンジン全開モードで立ち向かって行きました。

 

普通に読んでいたら、いつの間にか「ぐにゃり」と世界が歪む感じ。今回も健在です。

 

 

 

「人生の法則一および二」を読んでいてちょっとしたデジャブ現象。

この話、死体にウジがわく話なんですが、ハエが一匹いないところでもウジがわく。一体、ウジはどこから出て来るのか。私もこの疑問、ずっと不思議に思っていたことの一つですが、謎のまま封印している感じです。調べりゃいいのに、なんとなく放置してきた。大人である岸本さんも疑問をお持ちだったことに親近感(笑)

 

また、人間の足の垢はなんであんなに溜まりやすいのか問題も取り上げている。岸本さんは日に100歩以下しか動いてないのに、なんでこんなに出るのかと疑問を持つ。あー解ります。お風呂で私も思うことがありましたもの。

 

なんでも、岸本さんによると、こういう話に食いついてくる人が7割ほどいるそう。わたしはまんまとその7割の人の先頭に居ます(笑)

 

なんとなく疑問に思っていても、なかなか質問の場もなくやりすごしていたことが、岸本さんによって披露してもらった感を強く感じた今回。「や、そうなの、そうなの、なんで、なんで?」と身を乗り出し、願わくば、岸本さんが知人とその話をしている現場に立ち会いたかったなぁと思ってしまったたほど。

 

知ったからってそれで何か変わるでもなく、本当に小さな疑問なんですが、そういうところを見逃さず、上手に突いて来る岸本さん、たまりません(笑)

 

以前のエッセイ、アスパラとお小水のにおい問題の話も「本が好き!」の人々と随分と盛り上がりました。好奇心を刺激される話がやっぱり多いのだなぁ。

 

 

 

さて、そんな細やかな疑問の話も面白いのですが、もう訳のわからない「ぐにゃり感」満載の話も挟み込まれているので、ある意味身が引き締まる。

 

口からポロリとこぼれ落ちたり、脇がくすぐったいと思ったら・・・なんと5㎝くらいの小さいおばあさんが出てくると言うじゃないですか!もうこのあたりの話になると、大丈夫か?って思わないでもないけれども、たぶんいるんでしょうな。

 

そうそう、岸本さんってサントリー(多分)の社員さんだったのですね。当時のサントリー宣伝部と言えば、数多くのヒットを飛ばし、ブイブイていた時期だったんじゃないかな。楽しそうな会社時代の話も今回は垣間見ることが出来ました。

 

ということで、各話にコメントしたいほど楽しいエッセイ。楽しくてあっと言う間!.....は、いつものこと。そして、ここからまた長い待ちの時間がやって来る。毎年発刊してもらえないものかしら・・・。無理だろうけど。