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【レビュー】限界集落・オブ・ザ・デッド:ロッキン神経痛

 

 

限界集落・オブ・ザ・デッド:ロッキン神経痛著のレビューです。

限界集落・オブ・ザ・デッド (カドカワBOOKS)

限界集落・オブ・ザ・デッド (カドカワBOOKS)

 

 

 

 

◆カッコいい爺さんってどんなだろう?

 

 

━━限界集落に迫る、亡者の群れ。迎え撃つ住民の平均年齢、70歳以上!
という説明書き。格好いい爺さんが出てくるらしいという噂。

 

老人が何かと戦う系は漏れずに読んでおかねばと言う妙な強迫観念にとらわれているわたくし。デンデラ後遺症ともいう。

 

舞台は限集落・木帰町。
この集落を襲うのは人間の血肉を求める亡者たち。
彼らは死ぬと「留人」といういわばゾンビのような存在になって生きている人々を襲いにやって来る。留人に噛まれた者は毒によって死に至り、やがて留人に転化するという。

 

そこで登場するのは、留人対戦のスペシャリスト・恐山。
留人を元の人間へと還す生業「送り人」。この恐山がカッコイイ爺さんなのです。
(挿絵があるのですが、爺さんとは言えないマッチョな爺さん)

 

とにかく本書の不気味さは無数の留人の群れがこの村にやって来るシーンだ。
迫りくる留人たちにあたふた逃げ迷い、パニックに陥る村人たち。
留人に立ち向かう爺さん。
刻一刻と迫りくる恐怖の迫力は結構なものがありました。

 

よくあるゾンビものなのだけど、なんやかんや読むのが止められないムズムズ、ザワザワした展開で、気づけば終わっていたといった感じでした。

 

欲を言えば爺さんと孫のシーンや、村の人々との人間ドラマ部分がもう少しボリュームアップすると話に深みが出たのではないかなーと思う。でも、結構なスピードを持って読んじゃったってことは、それだけ面白かったってことかな(笑)