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【感想・あらすじ・レビュー】中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる:ワクサカソウヘイ

 

 

中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる ワクサカソウヘイ著のレビューです。

中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる

中学生はコーヒー牛乳でテンション上がる

 

 

感想・あらすじ 中学生という不思議な時間を覗いてみると…。

 

作者は1983年生まれ。脚本家・コント作家。コント作家というだけあって、その観察眼の鋭さというか、面白いことは絶対見逃すまい…というムードがヒシヒシと伝わって来る。

 

どういうきっかけか不明ですが、作者は中学生と友達のような、お兄さんのようなかなり親密にお付き合いをしている。

 

「Tシャツビリビリ―ズ」という名の中学生メンバー達との日常生活での面白い部分をキャッチしてエッセイとして綴っています。

 

例えば、はじめてカラオケへ連れて行った時…

「お邪魔します」と一礼して、靴を脱ごうとする女子。
「靴はそのままでいいんだよ」と注意すると
「すげぇ、アメリカの家みたい…」と。
そしてドリンク注文はみなアメリカに来ている気分になっているのか?
口を揃えて「コーラ」と。

 

その後もカラオケでの面白エピソードが淡々と続くわけだが、とにかく中学生ってここまで世間知らずというか、無垢だったかなぁ…。

 

水族館へ行けば、イルカショ―のプールに落ちてしまうって....あり得るのだろうか?

 

と、作者がコント作家だけに、面白可笑しく話を3割増しくらいしてるのではないかと思ってしまうほど日々是可笑しな出来事が続いているのです。まぁ、実話かどうかなど、あまり疑いの目を持たず素直に読めば相当笑えます。

 

写真もあります。これを見ると、なるほど、本当に起こっていた出来事なのかな…とも思えます。

 

 

 

さて、そんな彼らもどんどん成長し、会うこととが少なくなっていくことに淋しさを感じる作者。そして、作者と中学生の日々は終わりを迎えます。最後は少しホロリとさせられます。

 

中学生という時間は、とても不思議な時間だと作者は言う。確かに本書を読んでいると、一体どういう思考回路になっているのかとても不思議な感じがするのです。どこからボールが飛んでくるか分からないような突拍子のなさと言ったら…。

 

自分が中学の頃、こんな感じに大人には見えていたのだろうか?
それとも時代が違うのか?…などなど、100%面白さに埋没出来ず、あれこれ考えてしまい笑いに集中できなかったのが若干残念であったが、面白いことには変わりない。

 

ワクサカソウヘイ・プロフィール

文筆家・構成作家 1983年に馬小屋ではなく練馬に生まれる。文筆業。コラムやルポを主なフィールドとして執筆活動に勤しんでいる。主な著書に『今日もひとり、ディズニーランドで』(幻冬舎文庫)、『夜の墓場で反省会』(東京ニュース通信社)、『男だけど、』(幻冬舎)、『ふざける力』(コア新書)などがある。また制作業や構成作家として多くの舞台やコントライブ、イベントにも携わっている。父の名は「ヨセフ」ではないし、母の名は「マリア」ではないが、曾祖父の名は「金太郎」であり、曾祖母の名は「くま」である(マジ)。(東洋経済オンラインより)