・ ノスタルジー1972のレビューです。
- 作者: 重松清,中島京子,堂場瞬一,朝倉かすみ,早見和真,皆川博子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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感想・あらすじ
1972年はどんな年だったのか?
自分の年齢を逆算してみたけど、具体的に何があった年なのかさっぱり・・でしたが、この本を読んで「あの事件や出来事は1972年だったのか」と。
札幌オリンピック、連合赤軍あさま山荘事件、日中国交回復、カンカン・ランラン来日、グアム島で横井庄一発見…等々、結構大きな出来事が続いた1972年。
まだまだ子供だった自分は、カンカン・ランランの来日が一番印象に残っているかな。あんな可愛い動物が居ることを初めて知った年だ。とはいえ、あの時、上野動物園に行こうと親にせがんだ記憶もないので意外に冷めた目で見ていたのかも(笑)
・・・なんてことを考えてしまったのが、重松清氏の「あの年の秋」。世の中は「恍惚の人」がヒットしてた。認知症という言葉がなかった時代。老人が呆けてくると「おばあちゃんが恍惚の人になっちゃった」と、子どもたちまでもが口にする言葉になっていた。
横井さんの発見によって、おばあちゃんに変化が起きる。戦争で失った息子のことを想う気持ちが胸を突く。
パンダがやって来るという興奮状態の子供。そして誰もが年老いてゆくという年月の流れ。
重松氏の小説には時代を纏いながら、主人公が長い年月を振り返るとても切ない小説。
中島京子、早見和真、朝倉かすみ、堂場瞬一、重松清、皆川博子
6人の作家が描くアンソロジーは、その作家が1972年のどこにフォーカスを当てて物語を綴るのかが楽しみな1冊。
個人的には初読みの作家さんたちも多く、それなりに楽しめた。そしてやはり話の斬り込み方が上手いなぁと感じたのは中島京子さんの「川端康成が死んだ日」です。
意外な形で川端康成氏が登場。一気に川端康成という存在が目の前に現れては消えたようなラストシーンは秀逸でした。
貴方にとっての1972年はどんな年?計算したら45年も前なんですね。
そうなのか・・・(溜息)



