東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を掲載しています。
東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!
【関脇】小説 雀荘迎賓館最後の夜:大慈多聞
内容
田町にある「迎賓館」という小さな雀荘が舞台。玄人の雀士たちが集う不思議な空間。
中瀬さん:
構成も面白く、序盤は麻雀卓での会話や打ち方を通した人間の関係性や、雀荘の外での姿も書かれていて、それぞれの抱える苦悩、仕事ぶりを書くことで終盤にかけての彼らの闘牌シーンがより入り込み易くなり、小説全体に深みを増している。作中に出て来るネタもクスッて笑える表現がある。
博打にハマる勝気な大学生も普通の若者と同じ悩みを抱えていたりする。主人公を設定しない書き方なので、どの世代の人が読んでも楽しい一冊です。我々が待ち望んでいた「新しい麻雀放浪記」。
年配者が若者に何を継承していくかもテーマになっている。とにかく人間の業もびっしり詰め込んだ大型新人の大慈多聞さんの渾身のデビュー作。ゲーム麻雀などハマっている若い人たちにも、是非読んでもらえたらなと思っています。
人間ドラマがしっかりしているので。麻雀を打てない人もわかる内容です。
次は大関👇
【大関】映画: 関心の領域
中瀬さん:
この映画のすごいところは、強制収容所内での凄惨な出来事を映像では全く見せない点。収容所の隣でなに不自由なく暮らす一家の穏やかな生活を定点で映しながら、壁の向こう側で起きている惨状を音だけで表現している。そこがまったく新しい。
冒頭から「え、これ放送事故なの?」って、何も映していない場面が続いて、収容所の音と鳥の声がかぶさっている。どこにでもある一般家庭に悲劇を押し込むことで、観ている側は、想像力をすごく掻き立てられる。
人間は見たいものしか見ない、聞きたいものしか聞かないという心理を、見事に表現し切った作品です。
人間の奥底にある残虐さを音を中心に表現した作品は本当に珍しい。穏やかなシーンでもずっと緊張感があり、金縛りにあったような状態。ある意味どんなホラー映画よりも怖いものを観たかもしれません。是非みなさん、劇場で観てください。観終わった後は、大いに深く語り合って欲しい、そういう一作です。
いよいよ横綱👇
【横綱】世界はラテン語でできている:ラテン語さん
中瀬さん:
ラテン語はふわっと分かっているけど、日本人には馴染みがないと感じがち。AM/PMもラテン語だし、刑事ドラマに出て来る「アリバイ」もラテン語から来ている。実はすごく身近な存在。
「へー」の連発で、言葉好き、語源好きの私としては大好物で、本当に勉強になりました。内容も小難しくなく、いろんな視点から身近な存在であることを教えてくれる。街中にある名前とかもラテン語が溢れてることがよく分かる。楽しみながら賢くなった気分になれて、明日から街を歩きながらラテン語を探したくなるような一冊。私はこれを読んで老後はラテン語を覚えようと思いました(笑)
後記
今月もジャンルを問わず面白い作品をご用意いただきました!若干今日は親方の話っぷりが早口だったので、聞き取れなかった部分もありました。けど、たっぷりお話はされていたので、時間がなかったわけでもなさそう。ということで、こちらと合わせて週刊文春の元議員の記事もお見逃しなく(笑)←中瀬親方も強くおすすめしていました。
それでは、また来月。
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