うずまきぐ~るぐる 

読書書評ブログへようこそ!読んだ本についてのあれこれを思いのままにぐるぐるかきます。

【レビュー】京都・東京甘い架け橋:甲斐みのり

京都・東京甘い架け橋―お菓子で綴る12か月の往復書簡:甲斐みのり著の

レビューです。

京都・東京甘い架け橋―お菓子で綴る12か月の往復書簡

京都・東京甘い架け橋―お菓子で綴る12か月の往復書簡

 

 

 季節をめぐるお菓子の文通!! 手紙の良さをあらためて実感

自分でお取り寄せしたのでもなく、季節に合わせた自分の知らない美味しいお菓子がもし、届く生活があったのなら…しかも、そのお菓子と一緒に可愛くて心のこもったお手紙つきであったら…。 

 

文筆家の甲斐みのりさんと京都の雰囲気ある喫茶店・六曜社の奥野美穂子さん。

お互い人見知りで、電話が苦手。気持ちや用事を伝えるのに手紙がしっくりくるというお二人。踏み込みすぎない大人の関係が感じられる手紙のやり取りに、居心地の良さが感じられます。

 

本書は、この二人の女性が東京、京都間で、【見て楽しい、食べておいしい、季節をめぐるお菓子の文通】…と言った、やり取りを綴った1冊です。

 

お菓子の写真・手紙・お店の情報を紹介しています。一般のお菓子の紹介だけに止まらず、手紙のやり取りが面白く読み物としても十分楽しめます。

 

季節ごとに紹介されているお菓子の数々は、有名店といものではなく、地元にあるちょっとおいしいものといった感じで、京都は京都らしい美しい和菓子だったり、東京は東京で童話に出て来るような可愛いお菓子だったりと、どちらも自然にため息が出てしまうほど、よく考えられているセレクト。

 

例えば、
5月には京都から「鯉のぼり・兜もち」 6月には「ほたる餅」
4月には東京から「イースターのチョコレート」12月には「アイスデコレ」

お二人のセレクトのセンスの良さは、今後贈り物をする際にとても参考になる。

 

そして、お二人は「紙もの」がお好きで、長年かけて集めた葉書や便箋、封筒、カードなどは、文房具好きにはもちろん、女性なら思わずニンマリしてしまうものばかりが登場します。

 

手紙の内容も季節を存分に感じる素晴らしいもので、こんな手紙をいただいたらすぐに返事を出したくなると思わされっぱなし。

 

なんといっても小さなスペースにギュッと気持ちを詰め込んだ可愛いイラストは、思わず飾りたくなってしまうだろうと思わされるものばかりなんです。

 

また、切手の貼り方は、目からウロコだった。速達なので切手の枚数が多くなるのを敢えて楽しんでいるように見えます。色とりどりの切手たちが、アートになっています。貼り方にもこんな遊び心が…と。これは一度勇気を出してやってみたいなぁー。

 

メールもいいけど、やっぱ手紙じゃなきゃこんなステキな季節感は出せない。いつからこんなに筆不精になったのだろう?こんなに楽ししい通信手段が存在するのになぁ…としみじみ。

 

ところで、奥野さんご夫婦の喫茶店、京都の「六曜社」。
ノ―マークでした。古きよき喫茶店で、美穂子さんが作るドーナツの美味しそうなこと!珈琲と一緒に是非いただきたいものです。 

おそらく甘いもの好きな方は、この本の装丁を見ただけで、中を見たくなると思います。そしたら最後、あとはどっぷり美味しい世界へ…。