終恋―SHUREN―:高生椰子著のレビューです。

☞読書ポイント
45年間の空白を経て、昔の恋人からの連絡。そして、再び動き出した時間。「魂の伴侶」とは一体どんな関係なのか?残りの人生を誰と過ごすのが幸せなのか?等々、最後の恋愛を描いた小説。
「突然に失礼します。お元気でしょうか?」―45年ぶりの元彼からの連絡が....
あれ~~この本、なんで読みたいリストに入っていたんだろう?って、読み終わってから考えてしまう。なにかのおすすめだったのかもしれないけど、自分には全く合わなかったなぁ(泣)
やはり、プロが書いたものとの差が明らかに出てしまったかなぁといった印象。もちろん、デビュー作でも、ものすごいものを持ってくる作家さんもいますが、本作はどこをとっても物足りなさが出てしまった感がある。
それもこれも作者の高生さん、本業は看護師さんなんですね。どうしてこの作品が出版されたかは分かりませんが、ひょっとしてこれは実話なのかな?主人公の女性も看護師さんなので、もしかしたらと思っています。
さて「終恋」。これは最後の恋愛ってことみたいですね。どの恋が最後になるのかは、神のみぞ知るって感じですが、本作の主人公は還暦過ぎの女性で離婚経験がある。
そんなおひとり様の生活をしている彼女に、昔付き合ったことのある男性からショートメールが届く。手痛く振られた相手からの電話に戸惑うものの、結局再会することに。空白の時間は45年。さぁ、この先、どんな展開がまっているのであろうか。
当然彼女は大人なので、突然の連絡に色々考えた。お金を貸してくれとか、何かの勧誘かとか。しかし、思い切って会うことを選ぶ。
久しぶりの再会シーンは、外見が変わったとかの若干の残念はあるものの、話し出したら昔に帰ったような二人。....という、よくあるパターン。そして、メールでのやり取りが始まり、付き合いは深まっていく。
流れはこんな感じなんだけど、なにせ展開が雑というか、情緒とか風情とか感情の動きなんかを感じる余裕もなく、出来事だけを書きつらねている感じでちっとも響いてこないし、感情移入もできない。
第一、相手の男性ってなんだろう。奥さんも居るわけだし、昔もひどいことをしてこの女性と別れているというのになぁ。それをあまり問題視しない女性にも理解に苦しむ。終活として「魂の伴侶」を見つけるのが彼の目的だったようだけど....、言葉は綺麗だけど、なんだかなぁ~って感じです。
これまで会わなかった時間はお互いにそれなりに色々なことがあったということが、徐々に解って来て、残りの人生を誰かと再び寄り添い合いたい気持ちも解らないでもないんだけど、だからと言ってなぜこの人を?って、女性目線で見てしまう。
まぁ、なんだかんだ外野が言ったところで、本人たちにしか解らないなにかがあるんだろうから、ここで言ってもなんの意味はないんだけどね。
でもでも、小説ならもっとロマンチックな部分や夢があっても良かったのにぃーー。...と、たまにはこんな恋愛小説を読んでブツブツ言いたくなることもあるということで、辛口失礼いたしました(笑)
【つなぐ本】本は本をつれて来る
しっとりとした大人の恋愛と言えば、辻さんの作品をおすすめします。男性なのに女性の繊細に揺れ動く恋心の描写が上手い!舞台はパリです。




