女子漂流 :中村うさぎ,三浦しをん著のレビューです。
爆笑の渦の中へ・・・
深夜に自分の笑い声が部屋に響き渡ったという・・・。
これほど不気味な光景はないのだけど、うさぎさんとしをんさんの会話といったら!
もうぶっちゃけすぎてて、笑わずにはいられません。
うさぎさんが話すことはだいたい想像はついていたのだけれど、しをんさんご自身のことについて、私はなにひとつ知らなかったのでこんなにも面白い方だったのか!と、
目から鱗。
だってね、あの毒舌と鋭い会話で引き込むうさぎさんと対等に会話しているんですもん。たまに諭したりしたりね。
まるごと「女子」のことについての対談は、女子校生活からはじまり、日常、恋愛、エロ、王道というかたちに移行しながら爆笑の渦へと誘い込む。
特に「女子校」についての考察はなかなか興味深い。
なるほど、女子の環境に染まった女子たちにとって男子もいる大学というものは随分と戸惑うものらしい。私はずっと共学だったのでなんの変化もなく、この戸惑いは経験がない。むしろ他県から来た学生たちの下宿生活に関心を抱いたものだ。特に半同棲中のカップルが一緒に登校して来る様子に、いろんな妄想をふくらませちゃったり(笑)
それにしても、しをんさんの好みって!?
毛深い男性が好みらしく、
どっちが前だか後ろだか分んないくらい毛におおわれててOK。
むしろ「ゴリラでもいいのか?」ってぐらい。
昔は王子キャラが好きだったとのことだけど、年とともに胸毛とかわんさかある人がお好みだそうだ。
それにしても「ゴリラでも」って!
しをんさんのイメージがガラガラと音を立ててお笑い化していったという深夜。
とにかく、お二人のユニークなトークの数々が舞って来て、意味のわからない元気をもらった気がした。
表題の「漂流」という言葉は、対談内容にしっくり来ます。
自分はかつてどんな「島」にいたのか・・・
そんなことも思い出し、楽しくなってしまったのである。