けむたい後輩 柚木麻子著のレビューです。
◆モヤモヤしっぱなし…気持ちがけむりに包まれちゃいました。
いやぁー、特に内容が難しいとか、つまらないわけではないのですが
とにかく、読むのに時間がかかった気がします。
数ページ読むと、疲れてしまうのか、小分け小分けにして読んで
しまったから、こんなに時間を要したのかなぁ。
(途中で眠ることもしばしば)
フェリシモ大学、良家のお嬢様が集まる横浜にある女子大。
昔から有名なカタカナ女子大と思われる舞台設定。
出て来る場所等、まんまです。
あの辺りご存じの方は出て来る風景が楽しめますよ~
(山手のドルフィンとか)
その大学での女子どものゴタゴタを描いたものです。
栞子は14歳の時、親の力を使って詩集を出版。大学生になっても
私は他の子と違うという意識が強く、アクの強いタイプであるが、
その裏では、男にのめりこみやすく、振りまわされる。
常にキャメルの煙草を吸っている。
真実子は栞子の後輩。身体が弱い。栞子に憧れ、付きまとう。
呼ばれればすぐかけつけ、その様子は恋する乙女そのもの。
携帯空気清浄機を持ってまで栞子に会いたがる。
この2人を中心に話が展開して行きます。
ずーっと、栞子って自分勝手で嫌な子だなぁ…と
いうモヤモヤした気持ち。
ずーっと、真実子の健気さってちょっと怖いという気持ち。
これは、女友達の話ではあるのですが、どちらの女性に
対しても自分が男目線になって見ると、付き合うのは難しい
タイプなんだろうなぁ…疲れるってこんな感じなんだろうなぁ…と
感じてしまった。
やがて、卒業してゆく女性達。
エピローグ…わずか15ページの空間で、胸がスカッとする。
やっぱりね、自信をつけた女性は強くて凛々しいねぇーと。
このエピローグがなかったら、救われなかったと思う。
女同士の人間関係は苦手って言う女性。
たまに見かけますが、案外こんな感じなのかな…
じゃ、どんな人間関係が得意なの?ってね。
柚木麻子さん、初めて読む作家さんでした。
現在30歳、第88回オール讀物新人賞を受賞。
章ごとのタイトル、なんのことやら?って
最初に思いましたが最後にもう一度見ると、
理解でき面白いです!!
uzumaki-guruguru.hatenablog.com