◆くらべる値段 おかべたかし著のレビューです。
「目でみることば」が大変面白かったのがきっかけで
「くらべる東西」まで読んできましたが、本書はどうだろう?
ん~これはそろそろ苦しいというかネタ切れじゃないのかな?
同じものでも値段の高い安いがあるのはどうして?
何が違うの?という疑問に答える本ではあるのだけれども
ものすごく好奇心を掻き立てられたり、参考になったものはないな~。
高いから良いというわけではないことも記載されていたけど、
概ね、素材の良し悪しであったり、職人の手によるものかとか
天然か養殖かくらいの違いで、これならなんとなく素人でも
知っていることじゃないかな。
商品カタログを見ているみたいでサッサーと流し読みにて読了。
売れ行き好調なシリーズだから今のうちにあれこれ出版しちゃいましょう!
的な粗さが感じられてしまったのが残念。
◆辺境・近境 写真集 松村映三plus村上春樹著のレビューです。
本書はかつて村上さんが松村さんの写真に惚れ込み
一緒に仕事をしようということでタックルを組んで
出来た本です。
松村さんの写真に村上さんが文章をという豪華な1冊。
中国やメキシコ、日本の無人島な神出鬼没なところが面白い。
写真の数々はなんとなく村上さんが好きそうな雰囲気ということが
窺える。というか、村上さんの文章にフィットしている。
自然の風景も、都会の風景も。
ラスベガスを「薄っぺらで実のないところ」と毒舌具合も披露。
写真に写る村上さんは随分前のものなのかな。
サングラスをかけるとちょい悪親父といった風貌。
最後に村上さんが10代を過ごした神戸が登場。
じわじわ来るものがあった。