Web Analytics Made Easy - StatCounter

うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【感想・あらすじ・レビュー】ウスバカ談義:梅崎春生

 

 

ウスバカ談義:梅崎春生著のレビューです。

☞読書ポイント 

人間模様とノスタルジックな戦後の世界。特にちょこちょこ出て来る山名君の行動に目が離せなくなる。ユーモアいっぱい、ちょっと癖になる読み心地がたまりません。

 

ウスバカ談義 (ちくま文庫う-51-1)

ウスバカ談義 (ちくま文庫う-51-1)

感想・あらすじ 

 

梅崎春生氏の作品、初読みになります。本当は「怠惰の美徳」をずっと読みたいと思っていて(かれこれ4年くらい)、なかなかたどり着けてない状況であったところ、本作をSNSで見かけて、これなら気軽に読めそうだなと早速読むことに。

 

このなんとも言えない装丁とタイトル、地味に面白い1冊でした。なんかずっと読んでいられるぬるさがたまりません。とは言え出て来る人々は結構な個性炸裂といった感じで目が離せないんですよ。

 

 

 

特に冒頭から登場する山名君は読む人々の心を虜にする何かがある。面倒見のいい人なのか、インチキクサイ怪しい人なのか、なかなか判断がつかない。押しが強く、相手の状況も考えずになんやかんや押し付けて帰って行く。「犬」も持ってきてしまう。犬ですよ!山名君のとんでもない厚かましさはにげんなりはするものの、あれ?この人いい人なの?って思わされることも。

 

ぼっとん便所に主人公の子供が定期と身分証明と500円札を落としてしまった。色々試したものの、トイレからこれらを救出するのは難しい....。ということで、山名君を呼ぶことに。彼は早々に駆けつけ、きちんと使命を果たす。便所の...という過酷な仕事をやり遂げる山名君って、頼りになるいい人なのかな...と思うものの、ラストまで読むと「やっぱりこの人....」と苦笑させられる。

 

そんな山名君とは、

本作では、ちょこちょこと登場する山名君と主人公の会話のやり取りに釘付けになったわけだが、その他の面々もなかなか個性的で面白い。そして、戦後の日本の風景も垣間見え、楽しい1冊になっている。この空間がなんだかとても居心地が良くて、いつまでも読んでいたい雰囲気。やっぱり「梅崎春生」は面白い!まだまだたくさん作品はありそうなので、少しずつ読んでいこうと思います。

著者プロフィール

1915年福岡市生まれ。東京帝国大学国文学科卒業。在学中に「風宴」発表。42年陸軍に、44年海軍に召集、暗号通信分遣隊長として坊ノ津で終戦を迎える。復員後、戦争体験をもとに『桜島』『日の果て』を発表、一躍第一次戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻化』で毎日出版文化賞。1965年没。(Amazonより)

合わせておすすめ