東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を掲載しています。

東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!
【関脇】漫画:スノウ:吉田優希
中瀬さん:
19世紀のロンドンを舞台に、感染症コレラと格闘する一人の医師を描いた作品。当時は「悪臭」が病の原因とされていたが、その常識に異を唱えたのが医師のジョン・スノウ。彼は麻酔医で持ち前のの観察眼を武器に真実を突きつめるあたりはまるで推理小説の探偵のよう。面白いのは本作が単なる医療マンガではなくて、常識と戦う一人の人間の物語として読めるところ。
科学がまだ信頼されていない時代に、観察と論理だけで世界の常識を直そうとする姿には目を見張るものがある。19世紀ロンドンの劣悪な衛生環境とか、人々の暮らしぶりも緻密に調べ上げられている。コレラの原因に迫るプロセスが極上のミステリーになっている。
他人事のように感じられたパンデミック。コロナ禍で実際体験した私たちが今だからこそ当時の人たちがこの脅威にどう向き合ったか、自分のこととして捉えられる。
「事実は小説より奇なり」を地で行く実話ベースの歴史サスペンス。常識を疑い、観察を信じた一人の医師の戦いを是非体感してみてください。
【大関】 映画:スマッシング・マシーン
中瀬さん:
1990年代後半の総合格闘技全盛期を背景に「霊長類ヒト科最強」とされた実在のファイター・マーク・ケアーの栄光と転落を描くヒューマンドラマ。1997年のデビュー以来、無敵で王者となったケアーは、怪我の痛みと敗北への恐怖から鎮痛剤に依存して、恋人ドーンとの関係に影を落とす。鎮痛剤の過剰摂取で病院に搬送されるが、盟友コールマンの言葉でリハビリを決意。壮絶なトレーニングの末に、復活勝利を収めるも、その先に思いもよらない事態が待ち受ける。物語はさらに深い局面へ。
心と体のバランスが崩れていくのを容赦なく脚本に加えている。共依存になっていた恋人との喧嘩のシーンも壮絶。ふたりの関係も深く考えさせられる。
世界最強と呼ばれた男が敗北を機に踏み出していく最初の魂の一歩を目撃したような気分になりました。是非、劇場でご覧ください。
いよいよ横綱👇
【横綱】 小説:異常に非ず:桜木紫乃
中瀬さん:
三菱銀行人質立てこもり事件を題材にした作品。少年時代に強盗殺人を犯し、人質事件で4人を殺害して最期を迎えた花川。その背景を追う将志は自身と重ねながら、花川の母カヨや、元恋人・亜紀への取材を進める。立てこもる息子の説得前に美容院へ向かった母や、加害者の母を慕う女など、不可解な言動も徐々に詳らかになり、やがて物語は真相へ急転する。
本作では犯行の異常さではなく、花川の30年の生涯と、母と亜紀とのいびつな関係、そして事件の本質に迫る新聞記者たちの執念、最悪の立てこもり犯・花川を駆り立てたのは、一体、母か、女か、社会だったのか?それとも彼自身だったのかを問いかけて来る凄みのある作品に仕上がっている。
事件と地続きに描かれる人間ドラマに強く深く引き込まれていく作品。物語の重さに圧倒され、読んだ後はしばらく本を閉じることが出来ませんでした。桜木さんの筆致が、極限まで研ぎ澄まされたように感じられる。ある種、桜木作品の到達点ともいえる1冊だと思います。読み終わった後、異常とは一体なんなのか?考えさせられる作品。このゴールデンウィーク、是非、読みふけってください。究極の没入体験をお約束します。
後記
今月はちょっと凄みのある作品が揃った感じですね。特に桜木さんの作品は気になります。ゴールデンウィークはゆっくり読書するには最適な時間!旅先のお供として持って出かけるの良いですね!それではまた来月♪






