文豪の憂鬱な癖:朝霧カフカ著のレビューです。

☞読書ポイント
感想・あらすじ
これまで何度か同じような本を読んだのに、またタイトルに惹かれて読んでしまう。それだけ面白いんだけど、誰がどんな癖を持っていたか、すぐ忘れてしまうのでまた読むという無限ループ(笑)
ということで、目次を見ると錚々たるメンバーがずらりと並ぶ。とにかく有名な作家になる人とは、強い癖がないとなれないものかも?って思うほどみんな癖が酷い。読んでいるうちに思い出し「あーそうそう、この人、本当にひどいな~」って改めて思ってしまう。もう笑えないレベルの強者も。
特に借金関係はやっぱりたちが悪い。川端康成や石川啄木あたりは本当に読んでいてうんざりする。啄木に関しては借金、浮気、女遊びということで最低男なのである。彼はご丁寧にも遊女との赤裸々な性交渉の様子や、若い女性との浮気の様子を日記に記している。しかもローマ字で。これがなぜローマ字で書かれたかというと、

もう笑ってしまいますよ、この姑息な小物感。まぁ奥さんのことはものすごく愛してはいたらしいのですが、まさに「癖」なので、これらは止められなかったのでしょう。
―――はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり ぢつと手を見る。
筆者も言っているけど、この代表作も、彼の生きざまを知ると知らざるとでは、捉え方が全く異なるはずだ―――ということに納得。石川啄木ってもっと勤勉で素朴な人ってイメージがありましたが、ぜーんぜん違ったというわけですよね。ここでまた、以前読んだ時も啄木にはイライラさせられたことを思い出す(笑)
啄木に思い切り焦点をあてましたが、他にも島崎藤村もちょっとね。40歳超えて20歳そこそこの姪を妊娠させて海外逃亡しちゃったとか、中原中也の酒癖の悪さとか、シャレにならない人もちらほら。本作を読んでいると●●フェチとか●●症....なんかは可愛いものかもしれない。
菊池寛は「おごり魔」ってことで、あちこちでお金をばらまいていたとか。こういうのは読んでいて楽しいのですけどね。
そして女子部門は少ないのですが、私的にはやはり岡本かの子はすごいなぁーと思う。寂聴さんが小説にしていますが、その私生活はあっぱれ。かの子の夫や愛人、そして息子の岡本太郎を含め、みんなある意味すごいって思ってしまうのです。「一妻多夫」ということですが、これは「癖」なのか?「男癖」ってことか?癖と言えば癖なのかな。
しかしまぁ文豪たちはいろんな意味で個性的ですね。彼らと付き合っていた人々は本当に大変だっただろうな~って思います。ということで、また同じような本があったら読んでしまいそうな気がします(笑)

(画像元:Amazon)
プロフィール
シナリオライター、漫画原作者、小説家。『文豪ストレイドッグス(文スト)』『汐ノ宮綾音は間違えない。』『水瀬陽夢と本当はこわいクトゥルフ神話』などのコミックス原作を手がける。2013年1月号より「ヤングエース」で連載を開始した「文スト」シリーズは、実在の文豪たちが異能力を持ち戦うという斬新な設定が話題となる。同作はアニメ化・舞台化・映画化など、次々に世界を広げ大人気となっている。(Amazonより)






