ずっと、だいすき。:箱崎なつみ著のレビューです。

☞ポイント
ずっと、だいすき。ぬいぐるみ専門病院からかえってきた家族たち 単行本 L
THE TIME,で紹介・番組の内容をサックっとまとめ
昨年は「ぬい活」がブームになりました。このブーム、ぬいぐるみを治す専門病院まで広がっているそう。全国には6施設。本書の病院では月100体が来院し、予約は4か月待ちなんだそう。年末年始はイベントが多いので、ぬいぐるみとクリスマスやお正月を一緒に過ごしたい人がたくさん来るのだと。
みなさん、かなり遠方から来ているみたいで、中には海外から来たという親子も。病院では、丁寧に問診、治療にかかる期間は1か月半から3か月。しばらく離れ離れはちょっと寂しい。
でもこの病院では入院したぬいぐるみの個人ページ(個室)がホームページ上に用意され、そこで治療の経過を見られるようになっている。とっても大事に扱っている様子が窺えます。先生たちは洋裁の資格の所持者。なので高い技術を持っているんだそう。
番組で心に残ったのは、8歳の時から大事にしているキティちゃん。冬寒そうでストーブであたためてあげようとしたら足が焦げてしまったという男性の話が印象的。あとはひとつのぬいぐるみを大切にしている親子も。親から子に受け継いだというぬいぐるみ。治療代は高いけど、お金に代えがたいものがあるなぁと。ぬいぐるみにも第二の人生があるという素敵な話。
治ったぬいぐるみたちの退院の日。再会のシーンはほんとみんな嬉しそう!ニコニコ笑顔でこちらまで幸せな気分させられました。いいお話でした。
ということで、ぬいぐるみたちの変化がみられるのがこの本なのです。
感想・あらすじ
大切にされてきたぬいぐるみの話が大好きなのは、わたしにもそれに該当するぬいぐるみが身近にいるからだ。昨今は「ぬい活」とやらで、ぬいぐるみ界隈が賑わってきていますが、わたしが好きなのは、小さいころからともに時間を過ごし、年季の入ったぬいぐるみたち。もしかしたら、あなたの家にもそんな家族同様のぬいぐるみがいるかもしれませんよね。
ぬいぐるみたちは可愛がられれば、可愛がられるほど、見た目がどうしても汚れたり痛んだりしてしまう。もしかしたら、目が取れちゃったり、腕が取れちゃったりしてるかもしれません。それでも、新しい子...という気持ちになれず、そのまま一緒に居続ける。
そんなぬいぐるみたちの救世主ともいえるのが、ぬいぐるみ専門病院「杜の都なつみクリニック」。箱崎さんはこれまで1万8000体のぬいぐるみの治療したとのこと。本当にすごい数ですよね。
本書では治療を受けたぬいぐるみたちのいわばビフォアー・アフターと言った感じで大きな写真が次々と登場する。どんな風に変わったのか、先を急いで見たくなりますが、しっかりとそのぬいぐるみの歴史背景を読んでみたください。なんとなくそのぬいぐるみの持ち主のお人柄が浮かんできます。
名称・年齢・体重・治療の内容、4~5行でそのぬいぐるみについてが書かれています。写真のほうに目が行きがちですが、しっかりその子のことを知ることにより、写真に深みが増します。
治療には丁寧にカウンセリングや身体測定を行い、少しでも持ち主さんの意向に沿うように努めている様子もうかがえます。色が変わる、形が変わる、質感が変わる等々、みごとに元の姿(おそらく)に戻ったと思われる姿を見て、持ち主さんはどんな感想をもつのだろうか?なんてことを想像しながら読み進めました。
人それぞれ、なぜそこまでそのぬいぐるみを大事にするかは違います。そして、そのぬいぐるみたちの役目も本当にいろいろでした。家族の歴史を知っているぬいぐるみたちは、ともに泣き笑いし、時に一緒に旅行もしたりと、本当に家族の一員なんですね。

ということで、ぬいぐるみに縁がない方にとっては「そこまで?」って思うかもしれませんが、身近に大切なぬいぐるみがいる人にはめちゃくちゃ刺さる1冊です。
自分のぬいぐるみも入院させたいか?と問われれば私はNOなんです。わたしの場合は、綺麗になっちゃうことが怖かったりする。今の表情とか変わったら嫌なんですよね。もうクタクタになっていますが、それも含めて一緒に年を取っていきたいなと(笑)第一、自分の手元から1日でも手離すのは嫌だったりするのです。私の方が重病ですな!
箱崎 なつみプロフィール
宮城県仙台市出身。ぬいぐるみ専門病院杜の都なつみクリニック院長。祖母から針仕事をおそわり、18歳で服飾の専門学校へ入学し、洋裁を学ぶ。卒業後、洋服のお直しやさんに就職し、ぬいぐるみの治療をする過程で、ぬいぐるみを家族として迎えている持ち主さんに心打たれて、ぬいぐるみ専門病院を開設する。これまで治療したぬいぐるみは1万8000体。丁寧なカウンセリングと高い技術で人気が高い。海外からのお客様も多く、2025年にシンガポールでの出張診察会を開催。(Amazonより)
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