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【レビュー・あらすじ・書評】婚活マエストロ:宮島未奈

 

 

婚活マエストロ:宮島未奈著のレビューです。

☞読書ポイント 

ちょっと古いタイプの婚活。しかしそんな婚活を「婚活マエストロ」がテキパキと取り仕切ることによりカップルが続々と誕生。個性的な参加者をはじめ婚活のあれこれが覗けて楽しい作品。

 

婚活マエストロ (文春e-book)

婚活マエストロ (文春e-book)

感想・あらすじ 

どうしても「成瀬」の強いキャラクターがチラついてしまいがちの宮島さんの作品。本作を読み始めて、ややパンチが弱いなぁとまず感じてしまうのですが、毎度毎度、個性が強すぎる主人公もどうかもね?と、自分のなかで仕切り直す。

 

ということで、今回は婚活業界で働くやり手の女性と、その会社に関わることになった40歳の三文ライター・猪名川健人を中心に展開されるエンタメ小説です。と言っても、いわゆる今風の婚活業界ではなく、小さな雑居ビルでやっている会社。古めかしいホームページで宣伝し、結婚を希望する地元民がわらわらと参加してくるといったもの。

 

 

 

 

地味な婚活パーティーを取り仕切るのは、美人で仕事のできる鏡原奈緒子。彼女は自身の特殊能力を活かし、カップル成立を続々とと生み出すというデキル女性。彼女は業界でも有名で、「婚活マエストロ」と呼ばれている。

その会社を取材して記事を書くことになった猪名川健人は、やがてパーティーのお手伝いをすることに。実際、客として参加したりもする。個性的な参加者たちと関わることによって、彼自身も恋愛感情を抱いたりと少しずつ変化があるところも見どころのひとつ。

 

婚活の活動も多岐にわたる。シニアのパーティーや、婚活バスツアー(やっぱり滋賀へ・笑)などの内容も面白い。バスツアーをアウトレットへ行く交通手段として参加する若者なんかもいて、参加理由も色々なんだな~と感心。中には怪しい参加者もいて、カップルになっても気が抜けないことも。

 

参加時の「名前」はどうするか?など、リアルにありそうな小ネタが散りばめられている。おそらく宮島さんご自身も相当細かく取材されたに違いないと思える場面が多かったです。

 

 

 

 

後半はこの会社の存続にかかわることや、何気にいい関係になりつつある猪名川と鏡原の行方が気になってきます。色々バタバタした感はあるけれど、最終的には特に猪名川が一皮むけた感じがしてよかった。

 

ということで、退屈することなく、テンポよく読めるのは宮島さんの作品ですね。こちらも好評だったら続編がでるのかな~なんて思いながら、次巻が有るとすれば....的な妄想を始めた次第です。

宮島未奈プロフィール

1983年静岡県富士市生まれ。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒。2021年「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞。2023年同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』でデビュー。第11回「静岡書店大賞」小説部門大賞、第39回「坪田譲治文学賞」、第21回「本屋大賞」など15冠を獲得し話題となる。(新潮社・著者プロフィールより)

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