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【感想・あらすじ・レビュー】皇后は闘うことにした:林真理子

 

 

皇后は闘うことにした:林真理子著のレビューです。

☞読書ポイント 

皇族を描いた5つの短編集。高貴な方々の結婚には、あらゆる人々の思惑が加わり、どの婚姻も一筋縄でいかないものばかり。そのような特別な世界で自分の幸せを模索しながら掴み取ろうと生きる人々。特に女性たちの存在に注目したい。

 

皇后は闘うことにした (文春e-book)

皇后は闘うことにした (文春e-book)

感想・あらすじ 

 

皇族を描いた5つの短編集。皇族と言えば、テレビでよく目にする方々くらいしか馴染みがありませんが、家系図にするとその裾野は果てしなく広がっていることは想像に難くない。〇〇宮家と言ういくつもの名前はよく聞くけど、実際のところちゃんと区別がついていないわたしにとって、ほんの一部ですが「そういう繋がりがあったのか」という結構発見もありました。

 

 

 

 

どの話も結婚が絡んだものになるのですが、これがもう本当に結婚前も後もいろいろと大変なのですが、やはりどんなに高貴な方でも自分の正直な感情には抗えないものがあるということが窺えました。

 

近年では秋篠宮家の眞子内親王が小室圭氏とご結婚し、皇室を離れるという出来事がありましたが、こうして歴史を遡って様々な結婚について見ていくと、皇族の数だけ様々なことが起きていたことが分かります。

 

久邇宮朝融王は自らが好きになりようやく結婚という段階に来て、相手の女性のよからぬ噂を耳にし、強引に結婚を破棄したという。

 

 

他に印象的だったのは貞明皇后。生まれてすぐ高円寺の豪農の家に預けられ、一般家庭で育てられたという、ちょっとびっくりするような話も。これは「幼少期の健康」のためと言うことで決して珍しいことではないらしいのですが、ホームスティ的に預かった姫が、後の皇后になるなんて!今では信じられないですよね。このような内容が「皇后は闘うことにした」の節子(貞明皇后)の話の中にあり、興味深く読みました。

 

帝が妻以外の女性と子供を作るのが普通であった時代の女性たちの苦痛、また、容姿などが問われることが多かったこともあり、環境的も精神的にも大変なお立場であったということが伝わってきます。あとは近親結婚などについても、掲載されている家系図を見るとよく解ります。

 

 

 

 

ということで、大学の理事長と作家という二足の草鞋を履いている林さん。お忙しい中大変そう~と思いきや、「あまりにもすらすら書けて、自分でも驚いた」とのこと。皇族たちの会話を存分に楽しんで書けたそうなのですが、確かに生々しくもリアル感がありました。

 

願わくば短編ではなく「宮家シリーズ」みたいに、もっと掘り下げた小説も読んでみたいなと思いました。まぁ、現在の....となると色々書けないこともあるでしょうけど、古い時代のものから是非読んでみたいなと。何はともあれ、少しだけ皇族の知識か増えたお得感もあって、楽しみながらも、ためになる読書になりました。

 

※人々の写真が随所に挿し込まれているのですが、誰が誰だか判らず終始検索しちゃうという作業も加わり、忙しい読書でもありました(笑)どうしても気になってしまうんですよねぇ。

林真理子プロフィール

1954(昭和29)年、山梨県生れ。1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーになる。1986年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、1995(平成7)年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞、2013年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞、2020(令和2)年、菊池寛賞を受賞。2022年、野間出版文化賞を受賞。そのほかの著書に『不機嫌な果実』『アッコちゃんの時代』『我らがパラダイス』『西郷どん!』『愉楽にて』『小説8050』『平家物語』など多数。2018年、紫綬褒章を受章。(新潮社・著者プロフィールより)

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