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【感想・あらすじ・レビュー】迷子手帳:穂村弘

 

 

迷子手帳:穂村弘著のレビューです。

☞読書ポイント 

ビビりな人ほど共感度が高いと思われるエッセイ。クスリと笑えるまろやかな文章が魅力。そして、本自体も「角」がない。大人になってから角のないページをめくることはそうそうないので、そこも味わおう。

 

迷子手帳

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感想・あらすじ 

とーっても久しぶりに読む感じがする穂村さんのエッセイ。最初のページを開くと、そうだそうだ、この感じ!と、ニヤリとする。文体は静かで淡々と、飄々と。でも、こころの中は、いつも小さなことにビクビクと怯える穂村さん。この流れが、なにかとても落ち着く。数分後には脱力とともにこの空気感に安堵。

 

なーんかね、分かるんですよ、穂村さんのビビりな感じ。自分にもそんなところが多々あって。普通はそんなこと心配したり不安になったりしないだろうってこともしっかり心配する穂村さんの様子に共感してしまう。

 

 

 

 

いろんなことを頭の中でごちゃごごちゃ想像してどんどん不安になって、そして一人で完結するあたり、なんか分かります。

 

穂村さん、一人っ子だったんですね。そのあたりも自分とかぶるんですけど、とにかく一人っ子って、一人の世界に浸る時間が長いものだから、自ずと想像力も逞しくなる。....なんてことを薄々感じていたのですが、こうして穂村さんの様子を見ていると「まさに!」って思ってしまう。

 

「恥ずかしい記憶」というエッセイ。小学校5年生の時の穂村少年の話。転校先で転校生として注目を浴びているうちに、新しい同級生にいい印象を与えれば人気者になれるかも?と野望に満ちた穂村少年。

さて、彼は実行したのか?そして、何故そんな無謀な夢を見たのか、穂村さんと同世代なら思わずクスって笑ってしまうはず。

 

本エッセイにはところどころに一般の方の短歌が差し込まれている。これもまた面白いものが多く、短歌のことがよくわかっていないわたしでも、身近で面白く詠めるものが多かった。

 

 

 

 

また、かなりの頻度で奥様まが登場するのだけど、奥様もまたふんわりした感じの方。穂村さんとの会話は、風船をふわふわやり取りしている感じで、平和なムードが心地よい。

 

穂村さんの文章には「角」がない。そしてこの本には「角」がないのです。ページの角は丸くカットされています。なんでしょうね、ページの角が丸いと、読むときの気持ちもなんか穏やかになれる。昔、子どものときに読んだ絵本にも、こんな施しがあったような気がします。

 

ということで、とてもリラックスしながらの読書でした。北海道新聞で現在も連載中のエッセイということなので、続編も期待できますね!

迷子手帳

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穂村弘プロフィール

1962年、北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本翻訳など幅広い分野で活躍。2008年に短歌評論集『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、連作「楽しい一日」で第44回短歌研究賞、2017年に『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞、2018年に歌集『水中翼船炎上中』で第23回若山牧水賞を受賞。その他の著書に『ラインマーカーズ』『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』『ぼくの短歌ノート』『彗星交叉点』『蛸足ノート』などがある。(Amazonより)

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