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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付 1月場所(2023年)

 

 

 

東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!

 

 

 

 

 

【関脇】たりる生活:群ようこ

たりる生活

たりる生活

Amazon

 ■内容

「終活」第一段階の引っ越しは、 ☑部屋探し ☑(長年溜めた)物の処分 ☑ライフラインの手続き、すべてが大仕事だった! 暮らしを今の自分に合ったサイズに整えるための道のりをつづる、共感必至の引っ越しエッセイ。(Amazonより)

 

中瀬さん:

群さんとは私も大変古いお付き合いで、すごく素敵な方。お若く見えますが、現在前期高齢者という年齢。先日は22年間生活を共にしたネコちゃんが旅立って、終活のことも考えて、今の部屋は一人暮らしには広すぎるので引っ越すことを決意。シニアに貸してくれる部屋の少なさとか、長年貯めたものの処分とか、ライフラインの手続きとか面倒くさいことが大仕事。いかに断捨離して生活を整えたか、すごく面白い筆致で描いている。

 

私、夢中になって読んで、その影響でちょっと前に断捨離をした。個人的に3年後くらいに今のマンションを引っ越す計画があって、そこに向けて物を捨てたのですが、2トン捨てました。群さんのこのエッセイを読んだらまだ絞れるって思った。物を捨てていく中で本当に自分に何が大切か見えて来る。

 

これから引っ越しを考えている方、断捨離を考えている方、特に50オーバーで、これから生活をダウンサイズしていこうという方には、これを読んだら絶対やる気が出る。めちゃくちゃヒントがたくさん出ている。丁寧に暮らすっていうことを考えさせてくれるエッセイ。

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【大関】映画:エンパイア・オブ・ライト

www.searchlightpictures.jp

■内容

舞台は1980年代初期のイギリスの静かな海辺の町「マーケイド」。地元で愛されている映画館「バンパイア劇場」で働くヒラリーは、青年スティーヴンと出会い、次第に心を通わせる。

 

中瀬さん:

映画と映画館とういう魔法について、凄く力強く感動的に描いたヒューマンラブストリー。特に最後の15分間、私、泣き続けて恥ずかしいくらい。試写会で観たんですけど、感想を聞かれ、何か言おうとすると涙が、声が詰まって。こんなこと私、試写会ではなかったんですけど、映画が人生に与えてくれたものとかを思い出したら、感無量になってしまって。

 

それが最後に押し寄せて来るようなラスト。中年の女性の心、年下の男性と付き合うことになったときの思いとか、そういうたくさんの思いが押し寄せてきた。映画が好きな方、人生で今、辛い思いをされている方が観たら、絶対に泣きます。喋りながらも思い出すと泣けてくる、そういう映画です。

 

【横綱】木挽町の仇討ち:永井紗耶子

■内容

疑う隙なんぞありはしない、あれは立派な仇討ちでしたよ。語り草となった大事件、その真相は――。ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙はたくさんの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者だというひとりの侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。新田次郎文学賞など三冠の『商う狼』、直木賞候補作『女人入眼』で今もっとも注目される時代・歴史小説家による、現代人を勇気づける令和の革命的傑作誕生!(Amazonより)

 

中瀬さん:

私は永井さんの最高傑作だと思っている。1月の段階で「今年のベスト1」かもしれないと思うくらいの、めちゃめちゃ面白い小説。1話1話、ひとり語りの語りの形で物語は進む。仇討ちのことだけではなく、彼らの人生、過去についても語られるのだけど、これがべらぼうに面白い。結構みんな悲惨な目に遭っている人たち。その人たちが芝居に救われている。このエピソードだけでも毎回グッグッグッと持っていかれる。

 

5人語り終わったあたりから、「えっ」と驚くような展開が待っている。実は隠された真相と言うのがある。これはすごく優れた時代ミステリ―でもあるんです。

 

私は時代小説のそんなに良い読み手ではなく、普段読まないのですけど、これは、時代小説が苦手って人でも、絶対に面白いです!読まないと今年の損失と言ってもいいくらいなので、是非(力を込めて)騙されたと思って読んでください。本当に損はさせない。素晴らしい小説です。お見事。

 

 

■後記

出ました!横綱に選ばれた「木挽町の仇討ち」は、先週ラジオの方でもおすすめされていましたが、これは中瀬さんが本気で推している本だと思いますよ。ラジオの方でもかなり面白かったとテンションがものすごく高かったです。(その時の様子は下のリンク先で見られます)私も時代小説は苦手なほうなのですが、これは読もうと決意しました。本日のエンタメは全て熱量が高かった気がします。それではまた来月!

 

中瀬親方、ラジオでもブックソムリエとして本の紹介をしています!

★垣花さんのラジオ番組・ニッポン放送:あなたとハッピーでも、中瀬さんはブックソムリエとして本を紹介しています。そちらの情報は、こちらに掲載しています。よろしかったら覗いてみてください(^^)

matome.readingkbird.com