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【レビュー・感想・あらすじ】百年厨房:村崎なぎこ

 

 

百年厨房:村崎なぎこ著のレビューです。

 

☞読書ポイント 

明治時代の女中が、大地震で階段から落ちた衝撃で未来にタイムスリップ。王道のタイムスリップ小説だが、登場する料理や、栃木県界隈のことが覗けて楽しめる一冊。

 

感想・あらすじ 地震がきっかけでタイムスリップ!

 

装丁とタイトルに惹かれて思わず読みたくなった1冊。ですが、内容は自分の思っていた感じとはかなり違いました(笑)

 

宇都宮市大谷町にある元石材商の旧家に暮らす公務員・石庭大輔。ある日、彼の暮らす家にアヤという明治時代の女中が現れる。彼女は昔起きた大地震で階段から落ち、その衝撃で未来にタイムスリップ。彼女はそのままこの家で暮らすようになった。

 

現在この家には訳あってやってきた大輔の姪っこや、ちょっと個性的な学芸員の篠原も一緒に暮らすことになった。最初はいきなり大人数と生活することに躊躇していた大輔も、アヤの作る昔の料理を食べ、皆と交流するうちにこの生活を気に入り始める。しかし、今度は大輔のいる時代で大きな地震が起き、今度は大輔が過去に行ってしまう。

 

 

 

....と言う感じに、過去と現在、そしてその時々の人々の話となるわけで、内容自体は大きなひねりもなく、王道のタイムスリップだ。しかし、この小説には「おいしい」場面がたっぷり登場する。アヤが調理する昔の料理は物珍しく興味深い。冷やしコーヒーとか、源氏飯とか、甘露梅とか、その調理方法なども見ものです。

 

栃木県が舞台なのですが、土地勘がないのでどんな所なのか、想像しながら読み進めました。「大谷石」はかなり有名らしいですね。読み終わってから検索してみたら、大谷資料館というところに行き着きました。何かで見たような場所....と思いつつ、一度は訪れてみたいなぁと思いました。かなりの異空間の体験ができそうです。

 

ということで、タイムススリップが軸になっていますが、そのほかの部分も盛りだくさん。過去と現在行ったり来たりした者たちの行方はいかに。お楽しみに!

 

栃木県宇都宮の大谷石

www.jalan.net

村崎なぎこプロフィール

1971年、栃木県生まれ。2004年の開設以来毎日更新を続ける食べ歩きブログ「47都道府県 1000円グルメの旅」が、22年「ライブドアブログ OF THE YEAR ベストグルメブロガー賞」を受賞。ライター活動の傍ら、19年に結婚したトマト農家の夫を手伝う。30年以上の公募歴を経て、21年、『百年厨房』で第三回日本おいしい小説大賞を受賞し、翌年デビュー

 

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