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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】ひきこもりグルメ紀行:カレー沢薫

 

 

ひきこもりグルメ紀行:カレー沢薫著のレビューです。

 

 

 

☞読書ポイント 

ひきこもりながら、全国のグルメを楽しもうという試み。どんなものを取り寄せるか?すでにそこから編集の方に丸投げしちゃっているあたりが受け身なのですが、それらを食した感想がものすごく面白い。気になって検索したくなる罠にはまる。

 

とにかく面白くて、読む➡ググる、読む➡ググるを繰り返す。

 

美味しいものを紹介するグルメ本。本当にたくさんの本が出版されているのだけれども、いわゆる「当たり」を引くことは案外少ない気がするのです。自分がこうしたグルメ本に何を求めるかにもよると思うのですが、面白かったなぁと思える本は?と言えば、読みながらどれだけネット検索したかだと思っている。

 

このマイバロメーターを基準とすると、本書はかなりの高得点。紹介された商品は、ほぼほぼ検索しました(笑)自分の口に合わなさそうなものも、なんか気になって検索してしまったという。これはそれだけカレー沢さんの文章が面白い、興味を引くものであったからということになる。

 

 

ということで、タイトル通り「ひきこもり」ながら各地の美味しいものを家で食べてみようということだが、決してコロナ禍だからではなく、カレー沢さんご自身、根っからの出不精とのこと。今回のお取り寄せも、カレー沢さんがセレクトしたのではなく、編集の担当さんが選んでカレー沢さんちに送りつけるというスタイル。どこまでも受け身です。

 

次は何が送られてくるのだろう~?という、ちょっとしたワクワク感がいつの間にか、自分にも生まれる。銘菓的なものが多いけど、なかにはがっつり「ひつまぶし」などの変化球も来るので、最後まで飽きることなく読み続けられます

 

というか、かなり謎な不思議なお菓子の発見があったなぁ。もう絶対、写真見たい!!みたいなものも。いや、実はカレー沢さんのイラストも添えられているので、全く想像できないわけではないのですが、これがシンプルな絵なので逆にモヤモヤする(笑)で、結局降参した者のようにスマホを取り出し検索、ようやく落ち着く....みたいな繰り返しでした。

 

カレー沢さんが感想をレポートしているわけだが、淡々とした感じではあるけれど、ちょっと毒が潜んでいる感じのダークなトーク、ユーモアというか口調が三浦しをん氏を彷彿。なんとも表現しがたいのですが、とにかく笑ってしまう感じが近い。

 

ということで、食べたいと思ったお菓子、食べたいというより一度実物を見てみたいと思ったお菓子、ちょっと懐かしいお土産の定番的なお菓子等々、続々と登場。ROYCE'のポテトチップスチョコレートなんて職場で大流行りしたわりに、今は忘れられた代物。しかし、あの「一枚食べたら止まらない状態」を思い出し、久々に食べたいなぁと思うも、そのカロリーは怖ろしい。

 

文章が面白いので、別にグルメ本でなくても楽しめてしまった感も。←本末転倒的な....。食べ物より文章に惹かれたという稀な一冊になりました。続編求ム!大歓迎!

 

【つなぐ本】本は本をつれて来る

*お菓子で振り返る自分史

お菓子の年譜と自分の歩みを絡めるあたりが面白いです。1959年から1988年までの様子が楽しめます。

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