私のしあわせ図鑑-たまてばこ篇:津田直美著のレビューです。
☞読書ポイント
なぜか集まって来る好きなものたち。...という言い訳もまた楽しい。
誰かの大切にしているものを見せてもらう時のわくわく。
それが自分の大切にしているものと被っていたら、なお一層わくわくしてしまう。
筆者の津田さんのことは、本を手に取るまで全く存じませんでした。けれども、この本を読んでいくのと同じスピードでどんどん距離が縮まっていく感じがした。途中からは「そうそう、うんうん、わかるわかる」と、くすくす笑いながらも共感。それもこれも、好きなものがかなり似ているからだ。
津田さんの大切にしているもの、集めているものは以下のようなもの。
蚤の市で目が合ってしまったぬいぐるみたち。切符・入場券ほか、旅のささやかな「戦利品」。どうしても捨てられない空き缶・空き箱。ヨーロッパのアンティーク絵本。小さくて愛しいお気に入りの品物たちを、思い出と一緒に色鮮やかにとじこめました。(Amazonより)
集めているものというか、自分のもとに集まってきたものって解釈が正しいと思う。わたしのうちにもいつの間にか一緒に暮らしてるかいわいいぬいぐるみや綺麗な箱や缶がたくさん集まっている(笑)
本書はイラストも文字も津田さんの手書きで書かれています。小さな手書きの文字は、いつか友達と交わした手紙や交換日記を読んでいるような気分になります。小さなスペースに、大切なものたちに向けた愛がたっぷり。いろんな国から集まって来たものたちのにぎやかさったら、それはもう!
ぬいぐるみたちも出てきます。「連れてって」って目で訴えるぬいぐるみをついつい連れて帰るって気持ち、解るなぁ~~。津田さんもぬいぐるみと話せる?みたいで、この「連れてって」攻撃に遭っている模様。私の場合最近は、いつか処分しなきゃならない時が来ると、その時の辛さをはかりにかけて、泣く泣く店を出る.....という感じになって来ているが、津田さんの行動は身に覚えがある分「解るわ~」となる。
ということで、興味がない人にとっては「なんのことやら?」って感じでしょうが、好きなものが津田さんと被っているわたしのような者にとっては、すごく幸せを感じられる一冊だと思います。何といってもイラストがとてもかわいい。まさに「たまて箱」でした。
「動物篇」もあるようです。こちらも気になるな~♪
本は本をつれて来る
なによりも心ときめいたのは田辺聖子さんが大切にされていたもの。
読んでいてわくわくが止まらなかった素敵な一冊。