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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【5時に夢中!】中瀬ゆかりのエンタメ番付 3月場所(2022年)

 

 

東京MXTVの5時に夢中!で紹介された本や映画を紹介します。新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで、月に1度、3本ほど紹介しています。

以下は、おおまかなあらすじと、中瀬親方が話していたことを簡潔にまとめたものを掲載しています。親方はどんな本を紹介してくれるでしょう。早速見て行きましょう!

 

 

【関脇】海が走るエンドロール:たらちねジョン

 

 ■内容

65歳を過ぎ夫と死別し、数十年ぶりに映画館を訪れたうみ子。そこには、人生を変える衝撃的な出来事が待っていた。海(カイ)という映像専攻の美大生に出会い、うみ子は気づく。自分は「映画が撮りたい側」の人間なのだとーー。心を騒ぎ立てる波に誘われ、65歳、映画の海へとダイブする!!(Amazonより)

 

中瀬さん:

現在2巻まで出ています。私自身夫を亡くして、その時は50歳とかだったんですけれども、その時、「あ、自分の人生なんかリセットされたな」って思いがあった。うみ子の場合も65歳にして映画を作る側にまわるっていうすごく新鮮な体験を、リセットして始めたわけですよ。その辺の瑞々しい感じとか、海くんとのやり取りとか、ときめきをもう一回やる感じが、私なんかの年齢の人間にはグサグサ刺さった。3巻以降も非常に楽しみです。

 

 

 

【大関】(ネットフリックス)ロスト・ドーター

 

www.netflix.com

■内容

海辺の町で一人気楽なバカンスを満喫するレイダ(オリヴィア・コールマン)。ビーチで出会った若い母親と幼い娘の様子を見ているうちに、自身が子育てに悪戦苦闘していたころの記憶がよみがえってくる。当時の苦い記憶によって心をかき乱された彼女は、母親として自分が取った行動に向き合うことを余儀なくされる。(シネマトゥデイより)

 

中瀬さん:

アカデミー賞3部門にノミネートされていた作品。これ、人がバンバン死ぬとか、大きな事件が起こるとかでもないのに、ずーっと画面から目が離せない。不穏な空気、この緊張感を作り出した監督も素晴らしいんですけれど、これは女性の方に特に観てもらいたい、そして語り合いたい。2時間くらいあるんですけど、緊張感でずっと退屈せず、最後まで目が離せない、そんな映画でした。賞は逃したんですけど、映画としては本当におすすめしたい一作ですので是非ご覧下さい。

 

 

【横綱】暇と退屈の倫理学:國分功一郎

 

■内容

暇とは何か。人間はいつから退屈しているのだろうか。答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解けば、知の樹海で思索する喜びを発見するだろう。2011年朝日出版社刊『暇と退屈の倫理学』、2015年太田出版刊『暇と退屈の倫理学 増補新版』と現代の消費社会において、気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘したベストセラー、あとがきを加え、待望の文庫化。(Amazonより)

 

中瀬さん:

著者の國分さんは東京大学の大学院で准教授をされている哲学者の方。単行本は2011年にすでに出ていて、賞を取ったりしている。そして文庫版になって今出ていて、東大や、京大などの生協でめちゃ売れでNO.1の売り上げ。

 

この本は「暇」とはなにか、人間はいつから「退屈」しているのだろうか。というのがテーマになっている。「暇」と「退屈」の関係性を見事に解き明かしている。必ず退屈することはあるじゃないですか。その問題をこんな風に考えたことがなかった。現代の消費社会において、気晴らしと退屈が抱える問題点を鋭く指摘しているんですね。2回、3回読み返したくなる。

 

このなかに哲学者がいろいろ出て来るんですけど「スヴェンセン」っていう哲学者が出たときに「スヴェンソン」を思い出して(垣花さん:なるほど~)カッキーのことを思いながらちょっと...(垣花さん:いや、ちょっとおかしいでしょ!関係ないでしょ)

 

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真面目に解説していたら、最後に「スヴェンソン」を出してきてカッキーをいじることも忘れない中瀬親方。本当にお茶目!ということで、今月も漫画から哲学まで、幅広いジャンルからの紹介でした。どんどん髪が短くなる親方の今後の髪型も注目です(笑)それではまた来月!

 

★垣花さんのラジオ番組でも中瀬さんはブックソムリエとして本を紹介しています。そちらの情報は、こちらに掲載しています。よろしかったら覗いてみてください(^^)