ヘイケイ 日記 女たちのカウントダウン:花房観音著のレビューです。
☞読書ポイント
観音さんの自分語りのエッセイは結構しんどい!
花房観音さんの作品は我ながら結構読んでいる方だと思っている。書評サイト「本が好き!」の献本で「偽りの森」を読んだことをはじめ、振り返ってみると既読本が増えていた。それもこれも、題材に惹かれるものが多かったからだ。
「木嶋佳苗」だったり、最近では「山村美紗」など、わたしにとって「これは!」と好奇心を刺激されるものが多い。また怖い系も多いのでついつい手が伸びる。文章も読み易いので読書時間はあっという間。
花房観音さんは官能小説作家だと多くの方は思っているので、読者層は狭いかもしれませんね。性描写や怖い話が苦手な方は「あらすじ」を読んだだけで却下となるかなぁと。
そんな観音さんの小説をスルスル読んできたわたしですが今回はエッセイ。これは結構苦戦しました。読了まで1週間もかかったという。もっと軽い感じで書かれているのかなと思っていたのだけど、決してそうとは言えない内容。
なにが苦しいって、観音さんのこれまでは本当にご苦労が多かったってこと。特に自分の容姿のことや、男性遍歴、作家になってから、そして結婚に至るまで本当にしんどそうなのだ。もうこういうことは、ご本人しか到底理解できないことなので、ひたすらその話に耳を傾けるしかないといった具合で読んでいた。
「こんなひどいことってあるんだ」「こんなひどいこと言う人っているんだ」って話も結構あり、とにかくしんどい。官能小説作家だからと失礼なことを言っても平気っていう感覚の人、これは読者としても憤りを感じました。官能も書くけど「それだけじゃないないのよ」ってことを多少なりとも理解している読者としては、観音さんに向けての大きな勘違いに腹立たしさが止まりません。まぁ、こういうことっていろんな世界に往々にしてあることですが。
本書で唯一心を踊らされたのは「ストリップ」を観に行ったという話。よく女性が観ても「感動する」って話は聞いていましたが、観音さんの感動も尋常じゃないものを感じました。
ということで、タイトル通り閉経が間もなく訪れるという体の変化を抱えながら綴られるエッセイは、いろんなことを自分に問いかけ、これからの時間の向き合い方を模索している感じがありました。いわば50代に入る前の「人生の棚卸し」の期間だったのかなぁと。閉経云々と言うよりわたしにはそう思えました。
連載されていたエッセイも生理がまだ続いている50歳で一区切りということで終了する。観音さんには、いろいろなものから解放され、何ものにもとらわれず執筆活動が続けられるといいなと。幅広いジャンルにチャレンジしていただきたいですしね。それにしても観音さんのエッセイはツライ.......。今回はそれに尽きる。
【つなぐ本】本は本をつれて来る




