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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】見つける東京:岡部敬史

 

 

見つける東京:岡部敬史著のレビューです。

 

☞読書ポイント 

東京散歩 東京豆知識 コロナ禍の東京 風景写真 道端での発見

 

 

コロナ禍の東京という意味でも貴重な写真集

 

岡部さんの写真で「目でみることば」シリーズはこれで何冊目だろう。初めて読んだ時の楽しさを今でも覚えている。あれからあっという間に人気シリーズになったみたいで、常に新刊の広告を目にするようになった。

 

ということで、久しぶりに借りてきました。今回は「見つける東京」ということで、なにか能動的に動いて見つけに行く感じの東京の風景なんだろうと本を開いた。

 

知っているものも結構あったけど、予想通り「へぇー」の数も増えまくる。なんというか、東京の蘊蓄本とでも言おうか。ちょっと話のネタになりそう。おじさんたちがお酒の席で「〇〇は知っているか?」的な話に近いものを感じます(笑)

 

例えば東京の道路。「環八」「環七」はよく聞きけど、実は「環一」から「環六」もあって、なぜそう呼ばれていないのか?なんて話。これらは別名で呼ばれているわけだが、そのミニ歴史などが解る。

 

写真だからこそ知れた生々しい場所もあった。「旧日立航空機株式会社の変電所」だ。この建物に残る弾跡はものすごく恐ろしい歴史を無言で我々に訴えかけてくる。東京にはこれら戦争の傷跡があちこちに残っているようだが、なかなかそれらに気づかず暮らしているということを再確認する機会になった。

 

 

 

 

グルメや建造物などの考察や成り立ちを含めいろいろ勉強になるのだが、今回は何といっても「この時期」ならではの写真であったことだ。

 

歩く人々、どこをとっても「マスク姿」である。おそらくこの先、こんな異状事態はそうそうないだろう。読みながら、これは数十年後に見たら、相当珍しい写真の数々になるんじゃないかな。そういった意味でもとても貴重な資料になるだろう。

 

緊急事態宣言下での取材に、とても苦労されたとのこと。でも、こういう時世だからこそって気持ちもあった岡部さんは言う。「目でみることば」のシリーズは、こうして歴史的なひとこまをも記録するような本にもなってきているんだなぁと感じた。

 

ということで、明日からさっそく役に立ちそうなものがありました。「地下鉄マーク秘密」。あの地下鉄の色つきの丸いマーク。あれは左から改札に近い順に並んでいるんだって。あれ??すでに知ってましたか....。知らなかったのは自分だけかな(-"-)

 

最後に、おでんの「ちくわぶ」にページを割いてくださりありがとうございます!関西人に不評なちくわぶ君。関西生まれの岡部さんが、「ちくわぶ」とお近づきになれて本当に良かったです!どんどんお広めくださいませ(笑)