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うずまきぐ~るぐる 

*** 新しい本との出合いがきっとある★書評ブログ ****

【レビュー】全国ビジネスホテル朝食図鑑:カベルナリア吉田

 

 

全国ビジネスホテル朝食図鑑:カベルナリア吉田著のレビューです。

 

☞読書ポイント 

 ビジネスホテルの食べ比べに興味がある。出張や旅行先の朝食は美味しいものを食べたい。こだわりのある朝食ってどんな感じか?

 

同じのようで同じじゃない、ビジネスホテルの朝ごはん

 

旅の愉しみと言えば、やはり食事。郷土料理はもちろん、ホテルや旅館でいただく食事はまた格別で、食事時間が待ち遠しい。

 

そんな旅先での食事。朝食は和食・洋食の違いこそあるけれど、日本全国どこもそれほど違いはないだろう。特にビジネスホテルともなれば、どこも同じじゃないの~?って思ってしまう。かく言うわたしもいくつかビジネスホテルに泊まったことはあるけれど、朝食のメニューや味など全く記憶に残っていません。そのくらい「普通」なんだろうと思う。

 

ということで、おそらくこの本で紹介される朝食も、さほど変化に富んだものではないと、検証半分、好奇心半分で読んでみました。

 

さほど違いはないだろう、というのはどうやら予想通りといったところだけど、でもやはりこうしてまとめて比べてみると、そのホテルの食事に対する本気度的なものは見えてくる。

 

どう見ても「そりゃないだろう」っていう質素すぎるものから、種類豊富なバイキングまで「差」とというものが確実に存在していた。本書でよく登場する「東急イン」などのチェーンホテルでも、場所によって多少の違いや差はある。

 

ということで、ページをめくってもめくっても朝食の写真が登場。写真はあくまでもスナップで、おいしそうに撮れてる感はあまりない。いわゆる「映えない」写真です。

 

このパターンの本は途中で飽きてしまいがちなのですが、本書はカベルナリア吉田氏のダジャレ交じりの話だったり、心無い他のお客さんの愚痴などが挟み込まれているので、わりと最後まで退屈せずに読むことが出来ました。とは言え、ダジャレ、結構あるよ(笑)

 

 

 

訪れた地域もわりと偏りがあるかなー。訪れた地域のマップを見ると西が多く、東がスカスカ(笑)特に沖縄が好きなのか、沖縄やその近隣島々のホテルが多かった。自分は沖縄の料理はいまいち合わなかったのですが、本書を読むと朝食のボリュームやおいしそうな料理は沖縄は際立っていた。

 

わたしが一番行きたくなったのは、新潟県佐渡市の「ホテル東宝」。著者も「感動圧巻の白ご飯」と言っている。純和風の朝ごはんで、なんてことないんだけど、ご飯がおいしそう!

 

そのほか、焼き立てのパンを出すところも魅力的だし、おにぎりロボットなるものがあるホテルもあったりで、それぞれの個性や工夫が見られます。

 

あと、ホテル名が書かれている箇所に「某島の某ホテル」というタイトルのページが出てきます。わりと普通の朝食写真が掲載されているのですが、こちらは朝食よりカベルナリア吉田氏のやらかしたちょっとした事件が綴られている。「もうこの先この島へ行くこともない」と言う吉田氏ではあるが、事件後もちゃっかり朝食の写真は撮っていたあたりが面白い。

 

まだコロナがなかった時なので、ビジネスホテルを宿にする外国人観光客の姿が目立っていた。マナーの悪さを目の当たりにして小言を言う吉田氏。今となってはちょっと懐かしい風景かもしれない。

 

旅先、出張先のスタートとなる「朝食」。この朝食が美味しくいただけたか否かで、その日一日の気分も変わりそうだ。意外にも「朝食」が旅の行方を左右するものとして大事であると感じた。