人子持ちで起業した理系の主婦が名もなき家事をサクッと解決します!: 香村薫著のレビューです。
(本が好き!の献本書評です)
果たして名もなき家事との闘いは解消されるのか? がんばれ、私たち!
お風呂の排水溝の汚れ具合を確認して、「え?この前掃除したばかりなのに、もうこんなに....。」「一体、この汚れはどこから?」....と、舌打ちしたくなる気持ちを抑え、蓋をして、見なかったことにする。
(すべては自分たちから出たもんですよ!諦めてとっとと掃除しなさい)という天からのお告げ。仕方なく渋々掃除に取り掛かる。━━なんてひとり問答を毎度している。
概ね家事はそんなことの繰り返し。ことに排水溝関係は気が重い。
なんか画期的なやり方はないものかね?と、常々思っていたところに本書の心強いタイトルが目に飛び込んで来た。
「名もなき家事」。この名もなき家事の種類って、一体いくつくらいあるんだろう?もうやることって自然に体が動くようインプットされているから考えたこともなかったけど、本書を読むとあるわ、あるわ、「名もなき家事」が。軽~く100個も登場する。「あー、それそれ」って、何度身を乗り出したことか(笑)
さて、それらの解決方法はいかに。
「おーー」と唸ったのは全体の2割くらいかな。参考になる・ならないは人それぞれなんだけど、かなり強引なものもある。
例えばキッチンの換気扇掃除。ここは苦労する場所で、いい方法があれば是非取り入れたい!と、皆がすがるような思いで読むことだろう。そして得た解決法は...(ジャジャーン♪)
電気圧力鍋とオーブンレンジだけで料理する(コンロがいらなくなる)
というもの。掃除が面倒なコンロと換気扇をリフォームで撤去したそう。揚げ物、焼き物などの料理は外食にアウトソーシング、だそう。
うむむ。これってかなり強引じゃない?(笑)
他にも、食べ終わった家族の食器を流しに運ぶという面倒をどうするか?立って食べるとみんなのフットワークも軽くなり云々って、かなり斬新なんですよね。立ち食いは消化吸収もよくダイエット効果も!って、本当ですか?これはちょっと真似したくないな。
子育て関係もいくつかありました。面白かったのは、お店でギャン泣きする子どもを泣き止ませる方法として、防犯カメラを指さし「泣いているところ見られたら、連れて行かれるよ」と言う。小さい子はこれでピタッと泣き止むそうです。
へぇー、監視カメラのない時代に子どもだったわたしは、いくら泣いても無視され、置いて行かれたという記憶しかないけど、今の子どもはハイテクゆえにこんな方法で諦め方を学ぶのか~と思わすクスクス。
と、あれこれツッコミを入れながらペラペラとページを捲る。合理的に無駄なく家事をするだけに、いろんなことが削ぎ落され、整っている感じはする。あちこちにラベリングしたりね。でも、こういうのが行き過ぎると逆に息が詰まる。ルールすぎるのもね...。とも感じます。
本書を読んで、掃除はやはりこまめにするに限るなと感じる。溜め込めば溜め込むほど、掃除は大変になるということを、そろそろ学ばなければならぬ(笑)今日できることはその日のうちにですね。年末の大掃除をいかに楽するか、目についたところからちょこっと掃除を強化中です。
もうすでに実行しているものから知らなかったものまで、100項目中のいくつかは必ず実践したいものが見つかると思います。マンガとカラー写真で構成され、読みやすかったです。さっそく、いらない郵便物の処理をこれから実行するぞーー!