Web Analytics Made Easy - StatCounter

うずまきぐ~るぐる 

読書書評ブログへようこそ!読んだ本についてのあれこれを思いのままにぐるぐるかきます。

【レビュー・感想】私は女になりたい: 窪美澄

 

私は女になりたい: 窪美澄著の感想です。

私は女になりたい

私は女になりたい

  • 作者:窪 美澄
  • 発売日: 2020/09/16
  • メディア: 単行本
 

 

14歳も年下かぁ・・・そんな恋愛に挑むこと自体スゴイ!

 

読んでいてしんどいなぁ、痛いなぁ、ヒリヒリするなぁ、と言ったものが窪作品の特長なのだけど、本作はそんなこともなく、ラストも三流ドラマっぽいノリで終了。ん~こういうのも軽く読めていいのだけど、やっぱり窪さんの作品では、もっとヒリヒリ、ゾワゾワしたいと思ってしまう。ということで、内容がライトだったせいか、一気に読めてしまいます。

 

主人公の赤澤奈美は47歳。シングルマザーで大学生の息子が一人いる。仕事は美容皮膚科クリニックの雇われ医院長。経済的に恵まれていそうなものの、施設に入っている母親の費用、息子の学費、そして元夫が定期的に金を無心する。このような状態を一気に背負っている彼女。病院の運営はいわゆるパトロン的な老人が援助している。恋愛感情はそこにはなく、割り切った関係。

 

そんな彼女があるきっかけで14歳年下の元患者の男性と再会し恋に落ちる。しかし、彼には婚約者がいた。二人の関係を知った婚約者は奈美の病院に嫌がらせをし、問題がどんどん大きくなり・・・・と、転がるように不幸な事態が続く。結局、奈美は別れる決心をするが、病院の方も閉じることに。

 

設定自体、結構わかりやすいし、何と言っても14歳も年下と付き合う女心のためらいやひけめなど窪さんのきめ細かな描写で頷けるものがあったのだけど、如何せん相手の男性の関西弁のぎこちなさというか、不自然さがずっと気になっちゃって。

 

わたしは関東出身なので関西弁はネイティブじゃないし、自分も使えないんだけど、この男性の関西弁、ちょっとなんか違うなぁという感じがしているんです。他の小説に出て来る関西弁は至って普通に読めるんだけど、今回の不自然さは一体....。若い男性が話しているのに年寄りっぽい関西人が話しているみたいに見えたのは何故なのだろう。

 

たぶんしっかりアドバイスも受けて書かれているだろうから、わたしの気のせいかもしれないけど、妙に気になってしまったのです。こういうのって一度気になり出すと止まらず、最後までそっちに気を取られてしまったのがなんとも悔しいところ。生粋の関西人に問うてみたいところです。

 

  

 

話を戻しますが、本書で注目すべき人物は、奈美の息子。彼はクールな青年だけれども、彼の心の裡を知った時、本当に切なかったし、胸を絞られるような痛みが伝わって来た。

 

そして窪作品で登場する年輩の女性。今回はそういう女性は出て来そうもないなーと思っていたところに、やはり救世主のように登場。「やったー」と嬉しさ倍増!

 

そうそう、あと忘れてはならないのは、常に奈美の寄り添ってくれていた病院スタッフの女性の存在も。物語はいつだってこうやって支えてくれる人々の存在に救われるのである。

 

全体的には14歳年下の男性と、援助してくれていた老人との対比が結構生々しかったなぁ。それと年下男性と付き合う時に付いて来る悩みみたいなものがリアルというか。特に50歳過ぎてから14歳も違うとなるとそりゃー複雑な気持ちは常について来るだろうよ。

 

「私は女になりたい」ってタイトルですが、すでに奈美は女です(笑)小綺麗にしてるし、恋もしてるし、若い男性にも年配男性にも求められているしね。だから奈美は「私は女になりたい」というようり、「私は幸せになりたい」という気持ちの方が近かったんじゃないかな。.....なんてことも最後に思いました。

 

ラストの展開はかなりベタ!!!まっ、それはそれで・・・(笑)