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うずまきぐ~るぐる 

読書書評ブログへようこそ!読んだ本についてのあれこれを思いのままにぐるぐるかきます。

【レビュー】小川洋子と読む 内田百閒アンソロジー: 内田百閒

 

 小川洋子と読む 内田百閒アンソロジー: 内田百閒著のレビューです。

小川洋子と読む 内田百閒アンソロジー (ちくま文庫)
 

 

好きな作家の好きな作品だけ集めた24篇

 

小川洋子さんと内田百閒。「あら?なんかおもしろい組み合わせ」と最初は思いました。けれど、こうしてまとめて百閒先生の短編を読んで行くと、なんとなく小川さんの作品との接点のようなものが見え隠れしていることを感じました。

 

「生涯、百閒以外、読んではならないという状況に陥ったとしても、ああ、そうですか、とあっさり受け入れるだろう」

 

というくらい、小川さん、百閒先生の書いたものがお好きだとのこと。そんな風に思える作家がいるというのはなんと幸せなことか。

 

そんな大好きな作家の中で、特に好きな作品を選ぶという作業はすごく迷ったでしょうが、かなりワクワクしたんだろうなと想像します。なにせ自分が選んだ作品たちが一冊の本になるんですものね。いいなぁ~~。

 

  

 

24篇、各作品の最後に本当に短い小川氏の評が掲載されています。短くても、作品の魅力をしっかり抑えた評で、やはりプロは凄いなぁーと感心させられます。

 

私が気に入ったのは「サラサーテの盤」、「尽頭子」、「残夢三昧」。

特に本作最後に登場する「残夢三昧」は、意図してラストに持ってきたわけではないとのことですが、これがまた本当にラストにふさわしい作品で痺れます。

 

そうそう、変わり種として、内田百閒版「桃太郎」がイラスト入りで登場します。桃太郎の生まれた桃。その桃の実の行方なんて気にもしてなかったけれども、百閒先生はそこをしっかり物語にしています。難しい顔をしながら、心のなかではニヤニヤしながら書いていたんじゃないかな~と。なにせ岡山出身ですものね。

 

ということで、厳選された贅沢な百閒先生の短編集。内田百閒のどの作品から読もうかと迷っている人にもおすすめです。もちろん百閒先生のファンの方も!(って言わなくても読むでしょうけど(笑))