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【レビュー・あらすじ・感想】風神雷神 Juppiter,Aeolus(上) :原田マハ

 

 

 風神雷神Juppiter, Aeolus(上) :原田マハ著のレビューです。

風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

風神雷神 Juppiter,Aeolus(上)

  • 作者:原田 マハ
  • 発売日: 2019/10/29
  • メディア: 単行本
 

 

感想・あらすじ Boys be ambitious!!

 

海外の美術作品を扱うことが多かったマハさんのアート小説。今回は国内の美術作品ということで、どんな雰囲気になるのかと期待が膨らむ。

 

現在から過去へ遡って行く感じ、いつも通りとても読み易く、あっという間に物語の中に気持ちを持って行かれる。

 

マハさんの作品は、私自身いい意味でも、悪い意味でも読み慣れているので、パターンみたいなものを知っている。そして、最後にどうしても感極まってしまうことも。さて、今回も大きな感動に包まれちゃうのかしら?

 

上巻の本書は、プロローグ、1章、2章まで。

プロローグでは、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れる。彩はレイモンドの話を聞き、マカオを訪れ、そこで天正遣欧使節団の一員・原マルティノの署名が残る古文書を見る。そして、ここから長い物語が出発する。

 

  

 

第1章は過去の日本に遡る。ここでは天才少年絵師・俵屋宗達を中心に、織田信長、狩野永徳など歴史上の人物が登場。「洛中洛外図」にまつわる話や、これから世界を知ることになるだろう少年たちの様子が大変丁寧に描かれている。上巻の大部分が、この第1章に費やされ、ここに力を注がれていることが窺える。特に宗達が筆を取り、描いているシーンが印象的。まるで目の前でその光景が見えているような錯覚、そして何とも言えないきらめく気分にさせられたのでした。

 

日本を飛び出す少年たちの行方や、おそらく熱い友情なんかもこの先期待できる。

ただ残念なことに、下巻の予約を入れていなかったため、すぐには読めないもどかしさ。人気作家だけあって、おそらく下巻を読むのは1年後かなーと。まぁ、気長に待つとします。

 

今回は「洛中洛外屏風図」をゆっくり見てみたいなぁーと思いました。細かいな....くらいの印象しかなかったけれども、本書を読んだら、見たい箇所が明確になったし、どのくらいの大きさなのかも肉眼で見てみたい!!そう、マハさんのアート作品は、100%実物が見たくなるんですよね。

 

ということで、ローマに向けて出発!...ですが、下巻はしばし待機です。

 

 

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