買おうかどうか:岸本 葉子著のレビューです。
買い物は楽しいけれども、選ぶ苦悩も同じくらいあるから悩ましい
何かを買おうとする時、人間って色々なことを自問自答をするものだな…という、心の声を忠実に文章にしたという本だと思います。
特に長く使うことになる家電や日用品に関しては、私もつい慎重になるので、作者ほどではないにしろ、使うシーンを想像したり、機能を比較したりで、楽しくもあり、悶々とする日々になります。
さて、岸本さんはどんなものを買おうかどうか迷ったのでしょうか?
ホームベーカリーや電子レンジといったものから、茶こし一体型ポット、醤油さしといったものまで、細かく検証し、最後にお買い物の評価が載っています。
中には、パソコン出張サービスなるものまで登場し、派遣されてきた人との面白いやり取りなども取り上げられています。
それから、手に入れたくて四苦八苦するお雛様の話。
この話の結末は、ジーンと来るものがあります。
ブログでは画像と一緒に商品紹介されている便利なものが多いですが、こちらは、文章で紹介していく分、余計にその商品がどんなものか知りたくなるから不思議です。
(最後の方にイラストはありますが…)
章ごとのタイトルは、武田双龍さんの「書」でその物に関連する言葉をみごとな筆跡で表現されています。
これだけ迷って考えて、それでも失敗買いは頻繁に起こったりする。
だからなおさら、良い物を探し求め続けてしまう買い物。
…永遠に続くけど、やはり新しい物との出会いは楽しいですよね。