暗黒少女:秋吉理香子著のレビューです。
お嬢様学校で事件です!
ドロンとしたタイトルについつい手が伸びてしまった。
お嬢さま学校、文学サークル、カリスマ的存在の女性徒の突然の死。
自殺なのか?他殺なのか?
この女生徒の死をきっかけに、朗読会が開かれる。
テーマは「白石いつみの死について」。
集まった生徒は彼女を殺したと噂される6人。彼女たちの朗読をもとに、だれが犯人なのか?読者も一緒に耳を傾け推理してゆく感じなのだけど、どれも犯人ではないか思わせる話の展開に困惑。
彼女が死んだ時に手にしていた「すずらんの花」の意味とは?
どの話にもこの「すずらん」が上手く登場していて思わずうなってしまう。
個人的には内容そのものより、このサロンのような文学サークルの雰囲気が乙女度が高く良かったかな。ミステリーとしてはそこそこだったけど、読みやすいので、それほど頭を使わなくてもスルスル行ける感じが良かった。イヤミスって言葉すら浮かばなかったほど、イヤミス感はなかったけれどね。